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本家とり天定食

そのこだわりが旨い、とり天発祥の店

東洋軒

大分県別府市石垣東

大分の名物のひとつに「とり天」がある。鶏の天ぷらですかぁと馬鹿にしてはいけない。これが名物になるというのはなるほどと納得するほど美味しい。今やすっかりとり天は顔なじみになっているけど、その発祥の店が別府にあるということで、食べてみることにした。その店は観光港から近い線路脇にあったけど、「あら、こんなところに?」という場所にあった。すごい有名店でいつでも行列ができているとの情報だったので、あまり待つようだったら諦めようと行ってみると、タイミングが良かったのかほとんど待ち時間なしで案内され、2階の席に通された。けっこう本格的な雰囲気の中華料理の店だけど、お目当てはとり天。そんなわけで「本家とり天定食」を注文。そして待っていると思っていたよりもボリューミーな定食が出てきた。運ばれてきたときに、カボス酢醤油とからしで食べると説明された。定食にはサラダ(ほとんどキャベツ)と、漬物、スープ、ごはんが付いていた。さっそく食べてみると、なるほど美味しい。あっさりとしているのかと思いきや、しっかりと下味がついていて、意外と濃いめの味。そこに酢醤油が絡むのであっさりとなる感じでごはんが進む。ごはんを大盛りにしている人が多かったけど、その気持ちもわかる。けっこうあっさりさっぱり系のとり天が多いので、好みは分かれる感じだけど、これにハマると、他では物足りなくなるかもね。そして周りについている衣もこだわりがあるみたい。水を使わず大分の卵だけを使っているとのこと。衣がヘニャとせずにしっかりとしていることからも、違いがわかる感じかな。あと、肉が柔らかいのにしっかりと歯応えがあるなぁと思ったら、もも肉を使っているそうな。発祥の店ならではのこだわりが感じられて、とても美味しかった。ちなみにスープが脇役ながらけっこう美味しい。中華料理っぽいスープって、とり天にも合うんだね。何でもそうだけど、原点って意外とシンプルで物足りなさがあったりするけど、とり天に限ってはほぼ完成されたような、原点でありながら終着点って感じで、非常に満足のいく美味しさでした。
2021.01