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すんきとん丼

伝統の漬物と豚肉の絶妙なコラボレーション

道の駅日義木曽駒高原

長野県木曽郡木曽町日義

平成最後のゴールデンウイークは大型連休となったのでとりあえず出かけてみることにした。今回訪れたのは長野県の木曽。道の駅に立ち寄ったのでそこで珍しいものはないかと物色していたところ、この「すんきとん丼」というのを発見した。「すんき」とはこの地方で食べられているかぶ菜の漬物だそうで、変わっているのは塩を一切つかわずに乳酸菌で発酵させているということ。土産物コーナーにはこのすんきの漬物がたくさん売られていた。その漬物そのものはそれはそれで酸味が効いていて美味しいのだけど、ここで見つけたのはそれをアレンジした豚丼とのこと。さて、その相性はいかに。注文して出てきたのは見た目にも地味な色合いのどんぶり。野沢菜みたいなものが散りばめられていて、そこに隠れるようにして豚肉がある感じ。中央にある真っ赤な紅しょうががB級感を盛り上げている。さっそくひと口食べてみると、あらっ、とてもあっさりとしているじゃないですか。しかもちょっと醤油をきかせているのか、甘ダレとよく合う。そこに豚肉があるんだけど、こちらも角煮のようにホロホロの肉。その豚特有の臭みがすんきによって消され、またすんきの酸味も豚肉によって溶け込み、相反するどころか、お互いがお互いをフォローしあっている。どうせすんきの漬物臭さが勝つんだろうと思っていたのが、どちらも譲り合っていて、それが後をひく感じでパクパクと食べられちゃう。まったく癖がないのかというと嘘になるが、その癖が嫌味じゃない程度に出てきて、とてもマイルドであっさりとしたどんぶりになっていた。豚丼なのに何だかとってもヘルシーな気がする逸品でした。
2019.04