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長崎県

あらかわおんせん・まめやりょかん

荒川温泉・豆谷旅館

キリシタンの歴史が刻む福江島の温泉旅館に併設された共同湯
長崎県の五島列島の南西端にある福江島は、五島列島の中でも一番大きな島です。キリシタンの島として知られ、島内には堂崎天主堂をはじめ多くの教会があり、観光スポットとして人気があります。また、静かで自然豊かな環境を楽しみに訪れる旅行客も多いそうです。そんな島巡りに温泉巡りを加えて、遊びに行ってきました。今回訪れたのは島の中心地とは真反対の西海岸にある荒川温泉です。フェリーターミナルから島を突き抜けてクルマで30分ほどのところにあります。海岸といっても深く入り組んだ湾内にあり、とても静かでのんびりとしたところです。その港というか岸壁の前に元湯の豆谷旅館があります。荒川温泉の発見は大正のはじめ頃、浜に釣りのえさをとりにきた少年が、温かい水が流れているのを見つけたのが始まりなのだそうです。その後、大正の終わり頃に五島荒川温泉の湯元旅館としてこの豆谷旅館ができたそうです。平成6年(1994)にはリニューアルして近代的な鉄筋コンクリートの建物になり、見た目には歴史を感じさせるような雰囲気はありませんが、とても大きな旅館でロビーも広々とした高級感もある旅館です。豆谷旅館というとおり旅館業を営んでいますが、共同浴場を併設していて、気軽に入浴を楽しむことができます。温泉の入り口は旅館とは別われているので、地元の方々も気軽に銭湯感覚で訪れているようです。旅館ながらもとても親近感のある雰囲気です。今回は宿泊ではないので、公衆浴場として利用しました。受付をして中に入ると、脱衣所はほんとどこかの銭湯っていった感じで、角にはテレビがあり、何故か地元の高校生がテレビにかじりついていました。浴室に入ると外見で想像していたよりもずっと広く感じ、のびのびとしたワイドな感じです。白いタイル張りの浴室で、円形の建物にそって細長い湯舟が素朴でとても印象的でした。湯舟に奥行きがあるので、おもわず反射的に泳いでしまいそうになってしまうほど、開放感のある浴室です。また、けっこう大きめのガラス窓があるので浴室からは道路を挟んで海を見ることもできます。夕方にはたそがれた湾を眺めながら入るのもいいでしょう。泉質は塩化物泉ということですが、とても大人しい印象の湯で、気になるような浴感はあまりありませんでした。宿泊客には別に大浴場があるようなので、観光の拠点としてゆっくりと過ごすのもいいでしょう。すぐ目の前の岸壁で釣りもでき、山も近いので登山もでき、景色も抜群なので、ゆっくりする方にはオススメの温泉です。是非リラックスしましょう。
掲載: 2000/06/20
Data
  1. 所在地:長崎県五島市玉之浦町荒川
  2. 入浴 :1999年9月
  3. 泉質 :ナトリウム・カルシウム・塩化物泉
  4. 泉温 :源泉60〜70度
  5. 形態 :共同浴場 男女別
  6. 効能 :神経痛・筋肉痛・慢性消化器症など
  7. 露天風呂:なし
  8. 清潔度:☆☆☆
  9. 気軽度:☆☆☆
  10. 穴場度:☆☆☆
  11. 素朴度:☆☆☆
  12. 景色 :☆☆
  13. 総合評価:☆☆☆