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栃木県

しおばらおんせんきょう はたおりおんせん・あおばのゆ

塩原温泉郷 畑下温泉・青葉の湯

温泉街の対岸に佇む混浴の共同湯
塩原温泉郷のひとつ畑下温泉は、塩釜温泉の上流500メートルくらいのちょうど箒川が大きくU字型にカーブしているところの河畔に湧く温泉です。塩原温泉郷の中でも割と地味で落ち着いた雰囲気の温泉ですが、昔からそれなりに栄えてきていて、尾崎紅葉が小説「金色夜叉」を執筆したことでも有名な旅館「清琴楼」があるなど、浪漫ある温泉地です。そんな温泉街の裏手の小さな橋を渡った対岸には、共同浴場の「青葉の湯」があります。ここもまた素朴でなんとも風情のある浴場です。まずは、入口に設置してある料金箱に入湯料を入れるシステムです。番台もなく管理人も常駐していない無人の施設ですが、ちゃんと管理されている場所なのでちゃんと支払いは済ませてありがたく利用しましょう。大きく「青葉の湯」と書かれたところが脱衣所になっていて、素朴だけどけっこうしっかりとした作りになっているので、安心して利用できます。脱衣所から2メートルくらい下がったところには湯舟があり、9段の階段をおりていくと湯舟です。脱衣所も浴場も屋根のついた木造建物で、しっとりとしていて落ち着く感じです。浴槽はコンクリートで固めた三角形をした湯舟で、6〜7人程度ぐらい入れる大きさがあります。脱衣所もひとつしかなく当然混浴になるのですが、とても静かなところなので混雑しなければ落ち着いて入ることができるでしょう。目の前には箒川という清流が流れていて、対岸は旅館街になっているのですが、崖の下にうまい具合に作ってあり、川側には石の壁もあるので、落ち着いて入れる工夫がしてありました。目の前の川のせせらぎも聞こえ、まったりとした時間を過ごしながら温泉を楽しみました。お湯はほんの少し白く濁っているような感じがするものの、ほとんど無色透明の湯です。体をさっと流して湯舟に入ると、底が妙にヌルヌルとする感覚がありました。でも別に気持ち悪いという感じではなく、なんか気持ちいいって感じのヌルヌルです。温度もちょうどいい感じですが、長く入っていると体があったまって熱くなってくる感覚がありました。注がれるお湯はけっこう熱いのが管から出ていましたが、同時に別の黒いホースからは冷たい水が注がれていてバランスがいいのかちょうどいい湯加減でした。まさに絶妙のバランスですね。やや閉塞的な雰囲気はあるものの、風通しもいいみたいで、火照った体を冷ましたりしながら長湯を楽しみました。他に誰も利用していなくて貸切状態だったので、贅沢だなんて独りでニヤニヤしてしまいました。平日の昼下がりにウダウダと入るのもいいんじゃないかと思わせる、脱力系癒しの共同湯でした。
掲載: 2000/08/03
Data
  1. 所在地:栃木県那須郡塩原町
  2. 訪問 :2000年7月
  3. 泉質 :ナトリウム−塩化物泉
  4. 形態 :共同浴場 混浴
  5. 効能 :運動器障害・婦人病・慢性皮膚病・やけどなど
  6. 脱衣所:あり
  7. 開放度:☆☆☆
  8. 秘湯度:☆☆
  9. 野趣度:☆☆
  10. 景色 :☆☆☆
  11. 評価 :☆☆☆