宮城県

あおねおんせん・おおゆ

青根温泉・大湯

秘湯青根温泉に佇む、素朴で大らかな共同浴場
花房山の東側山腹、海抜600メートルに湧く素朴な温泉街の青根温泉。青根温泉は歴史的にも長く伊達藩主の御殿湯として「青根御殿」が造築され守られ続けた由緒正しいところ。よくあたたまるという効能にひかれたのか、五代目の藩主吉村以降は温泉日記も残されているとか。この大湯は湯元不忘閣が管理している共同浴場。人気がある共同浴場で休みともなると県内外を問わず多くの人がこの湯を目指してやってくるそうで、けっこう混む場合もあるとのこと。通りに面したところにあるので目立つが駐車場はないので、要注意。建物の前には綺麗に整備された植木や「日本の秘湯 大湯 亨禄元年発見」と書かれた柱があったりと期待を膨らませられる。さっそく近くの商店で入浴券を購入。入浴券には「秘湯 青根温泉」と書かれている。けっこう有名な秘湯である。入口の木箱に入浴券を入れ中に入るとすぐに狭い脱衣所。本当に狭く、ゆっくり休む場所なんかはなかった。棚があるだけの簡単なもので、換気扇はあるものの、扇風機や体重計なるものは一切ない。脱衣をすませて浴室に入るとびっくり。脱衣所とは裏腹に浴室は広い。「けっこう広いんだなぁ〜」なんて見渡していると、若い女性の方と目が合った!? 「ん?混浴?」実は男女を隔てている壁がけっこう低いので、お互い相手側が少し見えるのであった。見えるといっても立った時に相手の頭が見える程度なので妙な心配は無用。それでもやっぱりびっくりした。男女別だと考えても湯舟はやはり広い。石ブロックの浴槽は細長い長方形で40人くらいは入れるのではないかな。おかげでゆっくりと入っていられた。湯舟の底には何やら木の角材があって、みんなそれに腰をかけていた。そのせいなのかほんの少し木の香りがして心地よかった。お湯は奥の壁の口からドバドバと注がれている。飲用できませんと書かれているけどちょっと舐めてみたところ、ほんの少し苦いような苦くないような感じで臭いがあるようなないようなハッキリしない湯だった。青根温泉は同じ源泉を集中管理しているとのことなので、どこも同じ湯を楽しめるとのこと。街並みもお湯も悪くなく、素朴な温泉で気に入った。
掲載: 2000/09/11
Data
  1. 所在地:宮城県柴田郡川崎町青根温泉
  2. 訪問 :2000年8月
  3. 泉質 :単純温泉 低張性弱アルカリ性高温泉 源泉52度
  4. 形態 :公衆浴場
  5. 効能 :神経痛・リウマチ・腰痛・頭痛・眼病など
  6. 露天風呂:なし
  7. 開放度:☆☆
  8. 素朴度:☆☆☆
  9. 異色度:☆☆☆
  10. 評価 :☆☆☆☆