宮崎県
ごくらくおんせん・ごくらくおんせんりょかん
極楽温泉・極楽温泉旅館
サイダー風呂が楽しめる茅葺屋根の純和風旅館
極楽温泉は田園風景が広がる高原町にある温泉旅館です。大きな水車と茅葺屋根が目立つ純和風の旅館で、極楽温泉というたいそうな名前にひかれていってきました。入浴受付は宿の玄関ではなく、正面から右の奥へすすみ、裏へまわったところにあります。静かで趣のある茅葺屋根の建物が浴室でした。浴舎の入口は赤い暖簾の女湯、青い暖簾の男湯が左右に分かれています。脱衣所は木製のロッカーと金属製のロッカーが並んでいて割と広いです。浴室に入ると30トンの大きな岩をくり貫いて作ったという一彫石風呂が正面にど〜んと構えていました。手前側には洗い場があり、その洗い場の腰掛けはありがちなプラスチック製や木製のものではなくて、石でできたていてドッシリとした趣のあるものでした。一彫石風呂には赤茶けた湯があふれていてその左奥から炭酸を含んだ鉄泉が流れ込んでいました。注ぎ込まれる温泉は冷たくて透明で飲むと口の中ではじける鉄味サイダーです。加熱した湯が別の口から出ているので浴槽の湯そのものは熱かったです。浴室は少々薄暗いため最初は狭いように感じたけれども、見た目以上に広く奥行きがありました。一彫石風呂から奥へ進むと大きな水風呂があります。一分間に300リットルも湧く出水ということで、高い位置の管から勢いよく注がれていました。さすがにかなり冷たくて、意を決して挑戦するにも、すぐに唇は紫色に変色して芯まで冷えてきます。水風呂の目の前にはちょっとした空間とサウナがあったので、すぐさまサウナに駆け込み暖をとることにしました。ここのサウナの中は予想以上に広くてびっくりします。脱衣所に「サウナでは読売巨人戦を見ることができます。」と書かれていたTVでは、野球ではなくNHKのニュースが流れていました。水風呂の隣には外への通用口があり、出てみると岩で囲まれた小さな露天風呂がありました。この湯は内湯とはだいぶ違っていて、きれいに白濁した不透明な湯が入っていました。噂によるとどうやら入浴剤を入れているとのことでした。なぜ温泉があるのにわざわざ入浴剤を入れているのかは分かりませんが、何か理由があるのでしょう。目の前には水車も見えるので、のどかな風景を楽しみながらゆっくりと浸かることができます。純和風が楽しめるいい温泉でした。
掲載: 2001/06/12
Data
- 所在地:宮崎県西諸県郡高原町蒲牟田
- 入浴 :２０００年１０月
- 泉質 :炭酸鉄泉
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :（浴用）リウマチ性疾患・慢性湿疹・卵巣機能不全症など
（飲用）低色素性貧血・病後回復期・慢性消化器疾患など - 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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