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広島県

ゆのやまおんせん・ゆのやまおんせんかん

湯の山温泉・湯の山温泉館

大名になった気分で打たせ湯を味わおう!
江戸時代には藩主浅野家の湯治場だったという湯の山温泉は、約1200年もの歴史があるという非常に古い温泉地です。今でも1750年に創建されたという「浅野吉長公入湯の湯殿」が国の重要有形民族文化財として保存されています。その旧湯治場の前にある温泉施設がこの湯の山温泉館です。駐車場からはかなり急な坂道を登ったところの一番奥にあり、外見はとても素朴な感じがあります。利用は券売機で入浴券を購入して受付に渡すシステムです。浴場は右が男湯で左が女湯になっていました。脱衣所にはコインロッカーがズラリと並んでいるところはいたって普通の浴場なのですが、さりげなく明治の頃の温泉分析表が掲げられていました。その分析表みると温度が73度とあり、「うひゃ熱いのか?」と思ったら、なんと華氏で書かれていました。セ氏に直すと22.8度ということで、逆にぬるい冷泉のようです。浴室には6〜7名ほど入れる湯舟があり、その前に洗い場があります。湯舟は縁が大きな丸太になっていて素朴でありながらも木のぬくもりがあってなかなか感じがいいです。外にはここの名物と言われている打たせ湯があります。打たせ湯は剥き出しになった岩肌の上部からパイプがニョキっと出ています。さっそく打たれてみると、「うひゃ冷たいっ!!」、湯ではなくて水です。水ほど冷たくはないけれども、ぬるいともいえない温度でした。先ほどの分析表に書かれていた温度よりも低いぐらいでした。これでは夏場以外は辛いのではないでしょうか。岩肌の前には「不動明王」と書かれた石碑がたっています。冷たいのを堪えながら打たれていると、なんだか修行僧にでもなったような気分になります。湯は無色透明、無臭ですが、ほんの少しミネラル臭い味がしていました。少しぬる目の山水って感じでしょうか。寒くなってきたところで加熱されている内湯に入るとなんとこれがまた極楽のようないい気分になります。素朴ながらも天国と地獄を味わうことができる豪快な温泉です。
掲載: 2002/03/06
Data
  1. 所在地:広島県佐伯郡湯来町和田
  2. 入浴 :2000年11月
  3. 泉質 :放射能泉(緩和性低張冷鉱泉)
  4. 泉温 :源泉23.6度
  5. 湧出量:毎分75リットル
  6. PH :9.1
  7. 蒸発残留物:105mg/Kg
  8. 形態 :公衆浴場 男女別
  9. 効能 :(浴用)リウマチ性疾患・痛風及び尿酸素貭・動脈硬化症など
    (飲用)痛風及び尿酸素貭・リウマチ性疾患・慢性消化器疾患など
  10. 露天風呂:なし (打たせ湯は露天)
  11. 開放度:☆☆☆☆
  12. 鄙び度:☆☆☆
  13. 異色度:☆☆☆
  14. 総合評価:☆☆☆