北海道
しかりべつきょうかんのおんせん
然別峡かんの温泉
７種類の源泉を湯巡りできる本格的な湯治宿
鹿追町から北に30キロほど、然別峡にある山奥の秘境の温泉宿が然別峡かんの温泉です。秘湯といえば確かに秘湯だけれど、テレビや雑誌でも紹介され常連客も多く人気がある有名な温泉宿です。とはいうものの垢抜けた感じもなく湯治場的な雰囲気が濃く漂っているのがミソなんですね。まずは宿の一番奥にあるのは露天風呂（福禄の湯）に入りました。比較的最近作られたという感じで真新しさがありました。わりと小さめの湯舟が２つあり、その間は簡単な壁で仕切られていましたがどちらが男女ということもなく脱衣所も一緒なのでどちらも混浴といった感じになっていました。露天の目の前にはちょっとした滝なんかもあり、優雅な気分で温泉を満喫できます。宿の手前側には小浴場、中浴場、大浴場とあり、こちら側は少し古ぼけていてそのまんま湯治場の雰囲気です。小浴場は家庭用とまではいかないものの小さくてとてもシンプルです。大浴場は最下部にあり階段を下りた一番下にあります。ここは男女別の入口になっていて脱衣所は別々ですが、浴室は混浴になっていました。中央にど〜んと大きな湯舟があり、隅に小さいもの、そして隅の奥にも湯舟があります。中央の湯舟は手前の岩の穴から湯が注がれていてその岩の上には柄杓が置いてありました。飲んでみるとちょっとしょっぱいです。この湯舟はけっこう熱いですが、それは夏場に限ることで冬になると他のが冷たくなりこの湯舟が適温になるそうです。湯は微妙にホワイトグリーンっぽく濁っている気がしますが、ホントに微妙です。隅にある一人用ぐらいの小さい湯舟は完全に無色透明でした。隅の奥にある湯舟は少し高い位置から湯が流されていますが、その湯の筋が鍾乳石のような立派な形になっていて他の湯舟の中でも圧巻です。ここの湯はしっかりとしたしょっぱさを感じました。また湯舟の縁は鍾乳石のように堆積物でコーティングされたようになっています。二人も入ればいっぱいの小さなものですがなかなかいい感じです。かんの温泉では７種類もの源泉があるということで、それぞれの微妙な湯の特徴を楽しみつつ温泉めぐりが楽しめるので、是非とも宿泊してゆっくりと堪能することをオススメします。湯治プランもあり、湯治客が多く訪れるので温泉マナーはしっかりと守って気持ちよく利用しましょう。
掲載: 2003/04/27
Data
- 所在地:北海道河東郡鹿追町然別峡
- 入浴 :２００２年８月
- 泉質・泉温:（不動の湯）含硫酸重曹食塩泉・56度
（大黒の湯）含石膏食塩泉・48度
（恵比寿の湯）重曹食塩泉・53度
（毘沙門の湯）含芒硝重曹食塩鉄泉・58度
（布袋の湯）含炭酸重曹食塩泉・35度
（弁天の湯）含硫酸重曹食塩泉・42度、45度
（寿老の湯）重曹硫酸食塩泉・53〜78度
（福禄の湯）含石膏食塩鉄泉・42〜64度 - 形態 :温泉旅館 混浴（一部時間により女性用あり）
- 効能 :冷え症、鉄欠乏性貧血、痔疾、虚弱児童、子宮発育不全、にきびなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆☆
- 疲労度:☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- レトロ度:☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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