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山梨県

みとみおんせん・はくりゅうかく

三富温泉・白龍閣

壁面いっぱいのダイナミックな岩壁が圧巻
三富温泉は埼玉県と山梨県を結ぶ国道140号線沿いの山梨側、笛吹川沿いにさりげなくある静かな温泉地です。笛吹川を上ると西沢渓谷があり、雁坂トンネルを抜けて埼玉県へと抜けますが、このトンネルができるまでは埼玉県からはメチャクチャ遠い存在のところでした。白龍閣は国道脇に建つ大きめの和風旅館なので、けっこう目立った存在です。立ち寄り入浴もできるので、ハイキング帰りの客なども多く利用しているようです。このときはまだ朝晩は冷え込む4月のはじめに訪れました。受付ではおばぁちゃんが対応してくれました。浴室はエレベータで1階に行けということだったのですが、するとここ(ロビー)は1階ではないのですね。エレベータに乗るとここは4階であることがわかりました。この宿は笛吹川の渓谷にへばりつくような形で建っているのですね。浴室は大小2つあり、日替わりで男女が交替になるようです。今回は大きい方の「岩風呂」に入ることができました。さっと衣服を脱いでタオル片手に浴室の扉を開けると、まず目に飛び込んでくるのは浴室の壁一面の迫り出した岩肌です。天井もあり、窓もあり、床も整備されているのでしっかりと内湯なのですが、とにかくダイナミックな岩壁にはびっくりです。とても大規模なのでもともとの岩盤をそのまま壁にして浴室を作っているのでしょうね。そして浴室はとても広くて手前側に洗い場があり、湯舟はその岩壁に沿って大きいものがありました。湯舟そのものはタイル張りのシンプルなものですが、とても広いのでのびのびと入れて気持ちがいいです。そして岩壁の上からは竹筒が延びていて湯が大量に注がれています。この湯は源泉掛け流しになっているようで、飲泉もできるため脇にはコップが用意されていました。湯舟に注がれた湯は、洗い場の方へと豪快に溢れています。湯は無色透明でとってもサラサラとしたもので、飲んでみるとやや塩味を感じました。直接口に含んでもそんなに感じないのですが、浴室内は硫黄っぽい臭いも充満しています。この大きな湯舟は2つに区切られていて奥の方が小さく、ほんの少し温度が高めになっていました。浴室内は蒸気がこもっていて霞みがかかっているのもまた、幻想的で情緒を感じます。外壁側は大きなガラス窓になっていて、眼下には渓流が流れています。対岸は浴室の壁と同じように岩肌がむき出しになっているので、本当にこの浴場が渓流の底にあるのだと実感ができます。奥には露天風呂もありました。ちょっとガタのきているアルミの扉を開けると、無機質なコンクリートの階段があり、その先に大きな大きな番傘のようなコンクリート製の屋根のついた岩風呂がありました。露天は内湯に比べてやや小ぶりだけど、十分な広さはあります。目の前が渓谷になっていて、その先には滝も見えました。春先なので枯れ木がちょっと寂しいですが、なかなか見ごたえのあるいい景色です。露天でも竹筒から湯が注がれていて、飲泉用のコップも用意されています。露天は内湯に比べてややぬるめだったので、のんびりと景色を眺めながらお湯を楽しむことができました。豊富な湯量とロケーションの良さで、かなり気に入りました。
掲載: 2005/10/01
Data
  1. 所在地:山梨県山梨市三富川浦
  2. 源泉名:白龍閣源泉
  3. 入浴 :2004年4月
  4. 泉質 :ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物温泉
    (アルカリ性低張性高温泉)
  5. 泉温 :源泉52.3度
  6. 湧出量:毎分368リットル
  7. PH :8.9
  8. 蒸発残留物:1315mg/kg
  9. 形態 :温泉旅館 男女別
  10. 効能 :(浴用)きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
    (飲用)慢性消化器病、慢性便秘、慢性胆嚢炎、胆石症など
  11. 露天風呂:あり
  12. 開放度:☆☆☆
  13. 清潔度:☆☆
  14. 気軽度:☆☆
  15. 野趣度:☆☆☆
  16. 鄙び度:☆
  17. 秘湯度:☆☆
  18. 素朴度:☆☆☆
  19. 異色度:☆☆☆
  20. 景色 :☆☆☆
  21. 総合評価:☆☆☆☆