1. トップページ
  2. 温泉天國のススメ
  3. 鳴子温泉・東川原湯旅館

宮城県

なるこおんせん・ひがしかわらゆりょかん

鳴子温泉・東川原湯旅館

激渋湯治系、本格派療養温泉
東川原湯旅館は、こけしで有名な鳴子温泉にある老舗の温泉旅館です。鳴子温泉駅の北側、国道47号線沿いに建つ静かな宿で、わりと大きな旅館ですが湯治で利用する客も多いのが特徴です。浴室は男女別の内湯と混浴の浴室、そして家族風呂があります。この旅館は異なった泉質の源泉を2種類持っています。混浴と家族風呂は硫黄泉、そして男女別の浴室は芒硝泉になっています。まずは芒硝泉の浴室に入りました。扉を開けると脱衣所ですがこれがまた狭く棚が脇にあるだけの非常に質素なものです。浴室も小ぢんまりとしていてタイル張りの湯舟がひとつあるだけでした。湯は無色透明で隅の石を組んだ湯口から湯が少しずつ注がれています。注がれている湯はけっこう熱めですがわりと適温でした。少しずつ注ぐことにより加水しないで温度調整しているそうです。湯口の上にはコップが置かれていたので少し飲んでみましたがほとんど無味です。癖もなくさっぱりとした湯でした。混浴の浴室はすぐ奥にあるのですが、こちらはけっこうな鄙び加減で思わずギョッとします。こちらも脱衣所は棚があるだけで特に男女別にはわかれていません。扉を開けるとそこそこの大きさの湯舟がありますが、その湯舟からまわりの壁、柱、窓、天井に至るまでまるで廃墟を思わせるようなオゾマシイ雰囲気です。ここも隅の湯口から熱めの湯が注がれていました。湯はグレーに濁っていて透明度は15センチほど、硫黄の香りがプンプンと漂っています。家族風呂も同じように鄙びていて扉なんか壊れていてドアノブが無いので紐で引っ張るように工夫されていました。この地域ではどこを掘っても芒硝泉が湧き、電柱を建てるだけでも湯が湧き出て困ってしまうほどなのだそうです。硫黄泉はやや斜めに掘削することで確保しているのだそうです。温泉の質も然る事ながら、廃墟のような鄙びた浴室は激渋湯治系で純粋に温泉を楽しむ人にオススメです。
掲載: 2006/07/30
Data
  1. 所在地:宮城県大崎市鳴子温泉河原湯
  2. 入浴 :2004年9月
  3. 泉質 :(1)含硫黄−ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉
    (2)芒硝泉
  4. 泉温 :(1)源泉63.5度 (2)源泉60.0度
  5. PH :(1)7.1 (2)7.6
  6. 形態 :温泉旅館 男女別・混浴・家族風呂
  7. 効能 :動脈硬化症、きりきず、やけど、慢性皮膚病など
  8. 露天風呂:なし
  9. 開放度:☆
  10. 清潔度:☆☆
  11. 気軽度:☆
  12. 穴場度:☆☆☆
  13. 鄙び度:☆☆☆☆
  14. 素朴度:☆☆☆
  15. 異色度:☆☆☆
  16. 湯治度:☆☆☆☆
  17. 景色 :☆
  18. 総合評価:☆☆☆