1. トップページ
  2. 温泉天國のススメ
  3. かぶと湯温泉・山水楼

神奈川県

かぶとゆおんせん・さんすいろう

かぶと湯温泉・山水楼

こんな隠れ宿があったなんて
かぶと湯温泉は、厚木市七沢、静かな山の中にある湯治向きの鉱泉宿です。厚木というと東京からも近く、とてもアクセスのよい場所ですが、意外にも自然も多いところです。看板に従ってけっこう細くなった道を進んでいくと、やがてガタガタの未舗装になっていき、そして駐車場が見えてきます。宿はこの先にあるのですが、玄関前は狭くなっていてクルマでは乗り入れることができないので、ここでクルマを降りて行きます。歩いてもすぐなので億劫な距離ではありません。とても素朴な宿が見えてくるのですが、民家と区別が付かないぐらい自然に溶け込んだ地味な宿でした。周囲は保安林になっているので、まさに静寂の中の一軒宿といった印象を受けました。さっそく玄関を入ると、そこには鹿の剥製や提灯(ちょうちん)などが並んだロビーがあります。ひと昔前のレトロな雰囲気が漂っていますが、古臭いのとはちょっと違い、風情が感じられます。予想外に地味でとても厚木市内にいるとは思えない光景に驚いていると、すぐに女将さんらしき人が奥から出てきました。玄関を進み、渡り廊下を過ぎるとすぐ左手に男子浴場入口がありました。館内は昔ながらの小ぢんまりとした旅館という雰囲気が漂っていて、わりと鄙びた感じもありました。扉を開けると狭い脱衣所があります。棚にカゴが並ぶだけの非常に簡素なもので、旅館の浴室というわりにはとても質素な感じです。浴室は内湯のみでしかもこちらもけっこう狭いです。手前側両サイドが洗い場になっていて奥に湯舟がありました。湯舟も小ぢんまりとしていて2〜3名でいっぱいになってしまうほどの小さなものです。入浴料金はけっこういい値段するので、このギャップにはかなり驚きます。しかしこの値段には秘密がありました。ここの源泉は17.7度という入浴するには低すぎる温度なのですが、湯舟の湯は掛け流しになっているのです。加熱しながらそのまま溢れて流されているとはかなり贅沢ですよね。ちなみに源泉はとても豊富なようで、カランの湯も水も温泉を利用しているようでした。たとえ熱くて加水しても源泉100パーセントが楽しめるのです。そしてここの湯は肌に触れるとツルツル、ヌルヌルのアルカリ性の高い湯です。これがまた癖になるほど気持ちいいんです。ペーハーは10.1もあるそうで、けっこうすごい値をつけていますね。湯舟へは脇にある2本の石の塔の上から湯と水が注がれています。なかなか変な形をした湯口です。その隣にある蛇口をひねると湯も水も出てきます。ちなみにこの温泉の由来ですが、大正12年(1923)の関東大震災の際に、かぶとの形をした岩の近くから自然湧出したのが始まりなのだそうです。この湯口も何となく兜のような形にも見えますかね。そして浴室の奥には窓があり、開けると豊かな緑が広がっていました。それほど絶景というわけではありませんが、自然味豊かで落ち着く風景です。小さな宿ですが人気は高いようで、次から次へと入浴客が訪れます。中には水をペットボトルに汲んでいる人もいました。確かにこのツルツル感はかなり好感が持てますよね。隠れ宿的な存在で料理にも定評があるようです。今度は是非とも宿泊してみたいと思わせるいい雰囲気がありました。
掲載: 2007/01/13
Data
  1. 所在地:神奈川県厚木市七沢
  2. 入浴 :2005年5月
  3. 泉質 :温泉法第二条適合温泉
  4. 泉温 :源泉17.7度
  5. 湧出量:毎分5.0リットル
  6. PH :10.1
  7. 蒸発残留物:0.254g/kg
  8. 形態 :温泉旅館 男女別
  9. 効能 :温熱効果、外傷、肝臓病、筋肉痛、五十肩、痔、痛風など
  10. 露天風呂:なし
  11. 開放度:☆
  12. 清潔度:☆☆☆
  13. 気軽度:☆
  14. 穴場度:☆
  15. 鄙び度:☆☆☆
  16. 秘湯度:☆☆☆☆
  17. 素朴度:☆☆☆☆
  18. 異色度:☆☆☆
  19. 人気度:☆☆☆☆
  20. 景色 :☆☆☆
  21. 総合評価:☆☆☆☆