鳥取県
しかのおんせん・さんしえん
鹿野温泉・山紫苑
静かな城下町の優雅な国民宿舎
鹿野温泉のある鹿野町は戦国時代に栄えた古い城下町で史跡の多い歴史の町です。現在の鹿野温泉は昭和28年頃から開発されはじめ、源泉はすべて町有として管理されている温泉地です。町内にはいくつかの温泉旅館がありますが、あまり華やかさもなく住宅地と田園地帯の広がる中に温泉施設が点在しています。山紫苑は鉄筋の大きく立派な国民宿舎です。建物正面の駐車場脇には足湯もあり、こちらは誰でも無料で自由に利用することができます。ロビーに入ると正面は大きなガラス窓になっていて、その先には自慢の大きな庭園が広がっていました。芝の斜面に松やサツキ、つつじ、サザンカなど点在し、中央の池には噴水が踊っていてとても優雅な景色です。浴室は新館の展望風呂と、本館の庭園風呂があります。まずは新館の展望風呂から入ってみることにしました。こちらはロビー脇のエレベータで４階まで上がるとすぐに浴場となります。わりと小ぢんまりとした浴室で内湯のみなのですが、その浴室の大きなガラス窓からは、とても開放的な景色が広がっています。まず真下には先ほどの庭園が広がり、まさに見下ろす形でとても優雅です。そして周囲には高い建物もないので、鹿野ののんびりとした町並みも眺められるので、これもまた気持ちがいいです。浴場はグレーの地味なタイルでオーソドックスなものですが、とにかく眺めがいいので、気分良く利用することができました。続いて庭園露天風呂へと向かいます。こちらは本館の左奥にあります。「大石の湯」と「堀の湯」の２つの浴場があり、定期的に男女が交替する仕組みになっています。今回は大石の湯に入りました。浴場は内湯と露天風呂があり、脱衣所経由でどちらへと行き来できます。内湯は壁面一面が鮮やかなタイルで覆われていて、シンプルな浴室ながらも華やかさがありました。手前側に洗い場があり、湯舟はそれなりに大きくとられています。湯は無色透明で、とてもサラッとした湯です。露天風呂は屋根付きの通路を抜けると岩風呂があります。巨石が配されていて、その奥には滝も流れていました。また露天風呂の中には屋根(傘)もありました。湯舟はわりと深めでとても気持ちがいいです。豊富な源泉を掛け流しで利用しているそうで、けっこうな量が湯舟から溢れて床を伝って排水溝へと流れていました。この豪快さもなかなか爽快ですよね。ちなみに、この露天風呂からは庭園はちょこっとしか見えません。堀の湯の方からは雄大な庭園が眺められるそうです。
掲載: 2007/03/18
Data
- 所在地:鳥取県鳥取市鹿野町今市
- 源泉名:温泉集湯槽50度槽
- 入浴 :２００５年９月
- 泉質 :単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
- 泉温 :源泉56.4度
- 成分総計:0.7647g/kg
- 形態 :国民宿舎 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、五十肩、運動麻痺など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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