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兵庫県

はちきたおんせん・とうじのさと

ハチ北温泉・湯治の郷

スキー場だけでなく温泉地としても人気が高い
国道9号線からハチ北高原に向かって山を登っていくとやがて温泉街が見えてきます。この温泉街にはスキー関連の店や施設が沢山並び、冬はスキー客で賑わう関西随一のスキー場としても知られています。ハチ北温泉の歴史は浅く、昭和47年(1972)にボーリングによって源泉の掘削に成功したのが始まりです。かつては各旅館の浴場でしか温泉を味わうことができませんでしたが、平成14年(2002)に日帰り温泉施設の「湯治の郷」がオープンしました。湯治の郷は、木造瓦屋根の大きな建物で、新しいことと大きな建物とで一際目をひく存在となっていました。駐車場にクルマを停めると、そこから渓流に架かる木造の橋を渡って建物に向かいます。玄関前には飲泉場も用意されていて、温泉の存在をアピールしていました。まだとても新しい施設なので、真新しい木材の香りがプンプンと匂います。館内では自動券売機で入浴券を購入し、受付に渡すシステムになっていました。受付の右手は軽食のできる食事処で左手が浴室入口です。浴室の前の廊下には風景写真のパネルや飾り物が並んでいました。脱衣所に入ると木造ロッカーが並んでいます。入口の脇には貴重品用のロッカーもありました。洗面台も広々としてゆったりとしています。浴室は石タイルの床ですが、天井は檜造りで太い梁がとても見事です。黒御影石のシャープな感じと、檜の温かみがうまく調和しているようでした。浴室内は檜の香りがプンプンと漂い、とても清々しく感じます。浴室内には、ボディソープ、リンスインシャンプーの整った洗い場が並び、ゆったりとした湯舟がありました。また一角にはラドン吸入室というのがあり、その中はバルブをひねると温泉が噴霧される装置がついています。ハチ北温泉は放射能泉なので、吸入することにより呼吸器系にも効果があるそうです。シャワー感覚で全身に浴びながら吸い込むといいでしょう。湯舟は大きなガラス窓側にあります。ガラス窓の外はすぐ裏山になっているのですが、目の前には視界をさえぎるように大きな岩があり、あまり景色は望めません。外へと出るような扉があったので露天風呂であるのかと思いましたが、どうやら単なるメンテナンス用の扉のようで露天風呂はありません。場所柄、露天を作るスペースが無いことと、冬場はとても寒いところなので、今後もしばらくは作られることはないかもしれません。湯舟の湯は角の湯口から注がれていますが、ここでは飲用はできないようです。無色透明の湯で放射能泉なので何の特徴もないのかと思いきや、けっこうツルツル感の味わえる気持ちのいい湯です。浴感も楽しめる放射能泉はけっこう珍しいですよね。肌触りがとても気持ちがいいので気に入りました。湯舟の中には檜の板と思われるものが意味ありげに設置されていました。しかしこれが何のために設置されているのかはわかりませんでした。浴後は2階に広間の休憩室があり、ゆっくりと寛ぐこともできます。また食事処には「ハチ北の白いカレー」というのが名物だそうでさっそく食してみましたが、これもまた美味しかったです。見た目はまるでシチューなんですけど、食べてみると確かにカレーなんです。とても不思議な感覚でした。スキーシーズン中はとても混雑するかもしれませんが、それ以外の時期は比較的空いているようなので、ゆっくりと温泉を楽しむなら、タイミングを選ぶと良いでしょう。
掲載: 2007/03/18
Data
  1. 所在地:兵庫県美方郡香美町村岡区大笹
  2. 源泉名:登龍泉
  3. 入浴 :2005年9月
  4. 泉質 :放射能泉(緩和低張性微温泉)
  5. 泉温 :源泉31.5度
  6. PH :8.4
  7. 蒸発残留物:587mg/kg
  8. ラドン含有量:20.79マッヘ
  9. 形態 :日帰り温泉施設 男女別
  10. 効能 :(飲用)痛風および尿酸素質、リウマチ性疾患、慢性消化器疾患など
  11. 露天風呂:なし
  12. 開放度:☆☆
  13. 清潔度:☆☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆☆☆
  15. 景色 :☆☆
  16. 総合評価:☆☆☆☆