福島県
つちゆおんせん・にゅーおうぎや
土湯温泉・ニュー扇屋
温泉街を見下ろす優雅な展望風呂
土湯温泉は福島県の中通り、福島市にある老舗の温泉地です。オオムナチノミコト（大穴貴命）伝説や、聖徳太子ゆかりの伝説が残るなど、とても歴史の古い温泉地です。温泉街は荒川沿いに形成され、旅館や土産物屋で賑わうなど、活気溢れています。「ニュー扇屋」は土湯温泉街のほぼ真ん中にある中規模の温泉旅館です。玄関は表通りにありますが、駐車場は宿の裏側、裏路地にあります。この宿はけっして大きな旅館ではないものの、趣向の違ういくつもの浴場があり、館内にいながらも湯巡りを楽しむことができるのが売りです。浴場はまず３階に「月下老」と「宝の湯」という２つの貸切風呂があります。どちらも小ぢんまりとした内湯ですが、雰囲気は悪くないです。大浴場は４階に「華扇」、５階には「彩雲」とがあり、定期的に男女交替制になっているようです。どちらの浴室もタイルと御影石のオーソドックスな湯舟で、わりと小ぢんまりとしています。手前側に洗い場があり、奥の大きなガラス窓側に湯舟があります。窓が大きいので採光豊かで明るい印象です。この湯舟は加水ありと書かれていましたが、わりと熱めの湯でした。湯口の上にはカエルの置物が寝ていたのは愛嬌ですかね。４階と５階の造りはほとんど同じような印象ですが、彩雲には露天風呂があります。脱衣所の脇から外階段をあがっていくと展望風呂の「翔雲」がありました。こちらもそれほど大きくはない露天風呂ですが、大人が７〜８名くらい入れそうです。岩風呂になっていて丸太をくり貫いた湯口からドバドバと湯が注がれています。ここは６階屋上とあって、やはり景色が売りのようです。目隠し用の囲いはあるものの、そこからは温泉街がよく見渡せました。景色といっても温泉街のひしめく建物ばかりで自然美は裏山くらいですが、特別な感じがして優越感というか微妙な開放感がたまらないです。湯は無色透明で多少つるつる感のある湯です。二種類の源泉をブレンドしているそうで、非加熱、無加水の掛け流しを誇っているそうです。最後に５階には「森の湯」、「山の湯」という貸切露天風呂がありました。脱衣所のすぐ奥に小洒落た露天風呂があるのですが、その奥に少し広いスペースがあり、テラスになっていました。テラスには植木や飾り物もあり、なかなかいい雰囲気です。湯舟はそれほど大きくはありませんが、スペースが広く、視界が広がっているのでとても開放感があり、この旅館の中で一番気に入りました。
掲載: 2007/04/21
Data
- 所在地:福島県福島市土湯温泉町字下の町
- 源泉名:(1)ニュー扇屋
(2)土湯温泉2号泉、7号泉、3号泉、15号泉、新1号泉の混合泉 - 入浴 :２００５年１１月
- 泉質 :(1)炭酸水素塩泉 (2)単純温泉
- 泉温 :(1)源泉66.0度 (2)源泉59.5度
- 湧出量:(1)毎分3リットル
- 掘削深度:(1)13メートル
- ＰＨ :(1)６．９ (2)７．３２
- 蒸発残留物:(1)1718mg/kg (2)392.6mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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