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長崎県

うんぜんこじごくおんせん・こじごくおんせんかん

雲仙小地獄温泉・小地獄温泉館

酸味たっぷりの新鮮で濃厚な源泉を味わう
長崎県を代表する雲仙温泉。その雲仙温泉の温泉街から少し離れた静かな場所に小地獄温泉があります。小地獄温泉は享保16年(1853)に開かれたという歴史のある温泉で、ここにはいくつかの小さな温泉宿がありますが、その奥にある小地獄温泉館はレトロな雰囲気漂う人気の日帰り温泉施設です。かつては大正8年に建てられたという風格ある共同湯でしたが、台風で破損して建てかえられたようです。新しくなったとはいえ、大きいながらも温かみのある木造建築で、落ち着いていながらも洒落たつくりになっていました。山小屋のような造りですが、両サイドに突き出た屋根が特徴的で、そこが男女の浴舎になっています。館内に入ると正面に番台があり、左右に靴箱と男女浴室への入口があります。脱衣所は鍵付き木造ロッカーが並んだ小ぢんまりとしたもので、洗面台が2つあるだけのシンプルなものでした。衣服を脱いで浴室に入ろうと扉をあけると、突如としてエアコンが動き出します。扉にスイッチが尽いているようで、扉が開いていると勢いよく風が吹き出るのです。浴室からの湿気を遮るエアーカーテンの役割になっているのですかね。浴室は岩タイル床に、木造の素朴な壁がついている手作り感のあるタイプです。この建物全体がそうなのですが、山小屋のロッヂのようなイメージです。入るとまず最初に硫化水素の臭いが鼻を突きます。浴室全体に湯けむりが充満していて、射し込む外光がボーッとしてとても幻想的な雰囲気でした。浴室は手前側に洗い場が並び、奥には湯舟があります。浴室の中央には柱が建っていて、大きな天井を支えていました。湯舟は2つに区切られていて片側は板壁の裏に打たせ湯があります。湯舟の湯は真っ白に濁った湯で、微妙に青白い湯に見えます。よく見ると微細な粉のようなものが沢山舞っていたり浮いています。透明度は15センチほどで湯を掻き回すと底に溜まった粉がフワッと舞い上がってきました。湯舟の湯はけっこう熱く、45度以上ありました。壁の湯口から熱めの湯が注がれています。ちょっと口に含んでみると思っていたよりも薄味で、白ワイン系の微妙な酸味と粉っぽさがありました。打たせ湯側の湯舟は41度前後でとても入りやすい温度です。打たせ湯は高い位置から落ちるので、パンチが強く少し熱めなので、とても気持ちがいいです。素朴ながらも独特の雰囲気があり、温泉情緒を醸し出しているのでした。浴後は番台の裏にある休憩室が利用できます。休憩室からは裏にある源泉の小地獄が見えました。まさに地球の息吹をそのまま受けている実感を受けますね。
掲載: 2007/05/19
Data
  1. 所在地:長崎県雲仙市小浜町雲仙
  2. 入浴 :2005年12月
  3. 泉質 :単純硫黄温泉(硫化水素型)
    (低張性-弱酸性-高温泉)
  4. 泉温 :源泉90度
  5. 形態 :公衆浴場 男女別
  6. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性婦人病など
  7. 露天風呂:なし
  8. 開放度:☆
  9. 清潔度:☆☆☆
  10. 気軽度:☆☆☆
  11. 異色度:☆☆☆
  12. 景色 :☆☆☆
  13. 総合評価:☆☆☆☆