熊本県
とちのきばるおんせん・いろはかん
栃木原温泉・いろは館
茅葺き合掌造りの素朴さがあたたかい
栃木原温泉「いろは館」は、阿蘇の西麓、南阿蘇村にある大きな茅葺屋根の民芸調の宿です。ところが、地図をもとに近くまでやってきたものの、宿の駐車場らしきものはあるのですが、建物がどこにあるのか最初はわかりませでした。駐車場の目の前は山になっているので、見上げるとその林の陰に建物が見えました。林の中の坂道を登るとすぐに玄関ですが、煙突から煙が出ていてまさに田舎の素朴な味わいを感じさせてくれる、純和風の宿でした。玄関を入るとすぐ右手には囲炉裏の並んだ広間があります。浴室は正面の廊下を右へ行ったところにあります。脱衣所にはコインロッカーが並びます。マッサージ機などもありますが、少々古びた雰囲気です。洗面台はわりと広めで、ヘアトニックなども用意されていました。また大きなガラス窓越しにサウナがあります。サウナからは脱衣所が眺められるようです。なんだか不思議な造りになっていました。浴室はこれまたけっこう広くて、大きなものです。右側の壁に洗い場が並び、左側には大中小の３つの浴槽が並んでいました。洗い場にはボディソープ、リンスインシャンプーが用意されていて、設備的には一般的な旅館の浴場といった感じです。さっそく体を流そうとカランから湯を流しますが、カランの湯がなかなか温かくなりません。そういえば脱衣所にそんなような注意書きがありました。いかにも素朴な田舎宿という感じがあり、これも旅情かなって感じがしてきます。３つの湯舟のうち、一番小さいものでも大人が７〜８名くらい入れる大きなものです。ドバドバと奥から一筋の打たせ湯があったのですが、実はこれは水でした。この湯舟は水風呂になっているのでした。中の浴槽は木造の風呂です。壁際の湯口からトロトロと湯が注がれています。湯舟から溢れた湯は、そのまま大の浴槽へと注がれていました。大の浴槽は大理石のライオンの頭から湯がチョロチョロと注がれています。しかしそのライオンの頭は大きく割れていて破損していて、とても痛々しい感じでした。ここのオーバーフローはそのまま露天風呂へ注がれているようでした。浴室は壁一面の大きなガラス窓で外光が射し込んで明るいのですが、ガラスが曇っていてあまり外がよく見えません。そのすぐ外側には巨石に囲まれた岩風呂の露天風呂がありました。こちらは垣根に囲まれ、とても静かな雰囲気です。ところがその垣根のすぐ向こうは通路になっているようです。ときたま通行人があると人の気配を感じるので、あまり落ち着きませんね。湯はほとんど無色透明で口に含んでみると微妙に舌の先に刺激を感じるのですが、微妙に甘い気もしました。それほど癖のない、落ち着いた湯でした。
掲載: 2007/10/28
Data
- 所在地:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽
- 入浴 :２００６年１月
- 泉質 :ナトリウム−マグネシウム、炭酸水素塩泉(中性低張性温泉)
- 泉温 :源泉41.3度
- ＰＨ :６．７８
- ラドン含有量:1.45X10-10Cl/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、関節痛、筋肉痛、五十肩など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆
- 穴場度:☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 異色度:☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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