和歌山県
てんじんおんせん・かんぽのやど「きいたなべ」
天神温泉・かんぽの宿「紀伊田辺」
眩しく輝く海岸の景色を眼下に絶景風呂を堪能
「かんぽの宿 紀伊田辺」は、紀伊半島の南西部、田辺市の沿岸に建つ公共の宿です。田辺市はかつて牟婁津 紀州航路で栄えた港町で、古い歴史を持つ長閑なところです。また、熊野古道の入口として旅人の要所として栄えてきました。街には今でもその当時の面影を残す古い街並みがあり、観光の拠点としても活気付いた街です。街の中心地からはちょいと足を延ばした、天神崎近くの海岸沿いに宿は建っています。クリーム色の巨大な建物で、とても立派な雰囲気です。客室は全室オーシャンビューという贅沢でロマンチックな眺めもウリにしている、人気の宿になっているようです。宿の前には岩の海岸が続き、環境的にもとても綺麗な景色です。この宿のロケーションを活かした浴場がまた人気の秘訣にもなっているようで、今回も非常に期待しながら浴場を目指すのでした。館内に入るとゆったりとした空間の広いロビーがあり、正面には海岸が見えます。とても公共の宿とは思えないゴージャスなスタイルです。浴場は５階にある展望浴場となっているようです。エレベータを降りると窓からは海岸が一望できました。真夏のシーズン真っ盛りということもあり、青い空に白い雲、光り輝く水平線と穏やかな内海、まさに絵画のような風景に、浴場への期待感が高まります。脱衣所は鍵付きのロッカーが並んでいます。洗面台は広く、アメニティグッズも沢山揃っていて、こちらも十分に期待にそえる設備です。浴室に入ると内壁側はボディソープ、シャンプー、リンス、そして石鹸が揃った洗い場があり、窓側には主浴槽と寝湯がありました。自慢のオーシャンビューを楽しませようと窓は大きなガラス窓で、そこからは見下ろすように海岸が見えます。目の前には荒削りな小島が見え、景観により一層の華を添えているようでした。浴場をずいずいと奥へと進むと、その先には小さいながらも露天風呂がありました。出ると小さめの湯舟があるのですが、手すり越しには絶景が楽しめます。湯舟に浸かってしまうと、手すりよりも顔が下になってしまうのですが、壁の一部が透明なガラスになっているのも、粋なサービスですよね。それにしても海風が気持ちいいです。夏の突き刺すような熱い陽射しを打ち消すように、心地よい風が吹き抜けるのです。ロケーションから想像するに、サンセットもムード溢れるものではないでしょうか。お湯は無色透明で非常にサラッとしたものです。微妙な滑らかさもあるようですが、あまり特徴となるような浴感はありませんでした。また、仕方のないことなのでしょうが、加水・加温で塩素臭が少々キツイのが残念でした。飲泉ができないのは諦めるとしても、小さくてもいいから源泉浴槽があってもいいのかなと感じました。インパクトの薄い湯ながらも、ロケーションは申し分なく、ムード重視の絶景風呂という印象を受けました。
掲載: 2008/11/08
Data
- 所在地:和歌山県田辺市目良
- 源泉名:オレンジランド１号泉
- 入浴 :２００７年８月
- 泉質 :ナトリウム−炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)
- 泉温 :源泉27.5度
- 湧出量:毎分36リットル
- ＰＨ :８．２
- 蒸発残留物:0.817g/kg
- 形態 :公共の宿 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 異色度:☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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