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群馬県

まんざおんせん・にっしんかん

万座温泉・日進舘

旧湯治場の雰囲気を伝える絶景の露天風呂と湯舟の数々
万座温泉は群馬県の端っこ、上信越高原国立公園の中にある湯治場の温泉地です。標高が1,800メートルという高地にある温泉地で、夏はトレッキング、冬はスキーのメッカとして知られる保養地になっています。万座温泉ホテル日進舘は、万座温泉の中でも古い歴史の持つ温泉施設です。かつては掘立小屋のような簡素な建物がいくつもあり、湯治場として、また名湯中の名湯として知られていました。ところが、2001年の水害により被害を受け、現在では新しい施設が建つ温泉宿となっています。万座温泉ホテルの別館のような位置づけになっていることもあり、非常に設備の整った大きな施設となっていました。しかしながら、旧日進舘の雰囲気を残しているような木造の古風なデザインになっていて、大規模ながらもいい雰囲気があります。館内に入ると、すぐ左側に浴場の入口があります。こちらの浴場は「長寿の湯」という大浴場となっていました。脱衣所には簡易的な棚にカゴの並んだとても素朴なものですが、それなりに広いです。貴重品用の小物ロッカーもありました。浴場に入ると板張りの床に壁、そして太い梁の通った天井の浴室にいくつかの湯舟が点在しています。新しい施設とはいえ、旧日進舘を彷彿させるような古い湯治場のような雰囲気がありました。浴室はそれなりに広く、内壁側に洗い場があります。外壁側は大きなガラス窓になっていて、万座の地獄谷が眺められました。湯舟はガラス窓側に大小2つの湯舟が並んでいます。小さい方の湯舟は姥湯と名付けられていて大人が3名ほどがゆったりと入れる大きさです。湯は綺麗な乳白色をしていて透明度は15〜20センチほどでした。硫化水素の香りがプンプンと漂って、非常に濃厚な温泉のようです。大きい方の湯舟は苦湯と名付けられていて同じように乳白色の湯が張られていますが、こちらの湯は非常に熱かったです。入れないほどではありませんが、ジンジンと熱さを感じながら濃厚な湯を味わうことができました。また、内壁側には小さな湯舟が2つ並び、無色透明の湯の真湯と、乳白色で打たせ湯のついた滝湯がありました。こちらの温泉も非常に熱かったです。そしてベランダ状になった露天風呂もありました。こちらは「姥苦湯・さゝ湯」という2つの湯舟があり、乳白色で適温の湯でした。夏とはいえ山を吹き抜ける風はとても冷たく、気分良く浸かることができます。新しいとはいえ、雰囲気はまさに湯治場です。湯治場風でなく本当に湯治場という雰囲気でした。浴場はここだけでなく、他に「万天の湯」という綺麗で和風ながらもモダンな大浴場もあります。それから、玄関を出て谷間に80メートルほど向かったところに展望露天風呂の極楽湯があります。谷間の入口ほどに小屋が建ち、中に入ると脱衣所、そしてそこから長い廊下を突き抜けて出ると広い湯舟だけがある露天風呂に出ます。こちらの露天は広くて開放的で、非常に優雅な景色が広がっています。草木も生えず、所々白煙の昇る荒涼とした谷間を雄大に眺めながらのんびりと湯に浸かることができます。よく見ると谷間の奥に遊歩道と休憩所が見えます。向こうからは丸見えなんじゃないかと思うのですが、遠目ですから開放的というように解釈しましょうか。とにかく雰囲気もよく、さすがは万座の一等地に建つ日進舘という印象を受けました。
掲載: 2009/09/13
Data
  1. 所在地:群馬県吾妻郡嬬恋村干俣万座温泉
  2. 源泉名:苦湯・姥湯の混合泉
  3. 入浴 :2008年8月
  4. 泉質 :酸性・含硫黄−マグネシウム・ナトリウム−硫酸塩温泉
  5. 泉温 :源泉65.7度
  6. 湧出量:毎分550リットル
  7. PH :2.6
  8. 蒸発残留物:1.236g/kg
  9. 形態 :温泉旅館 男女別
  10. 効能 :糖尿病、胃腸病、神経痛、膠原病、リュウマチ、心臓病など
  11. 露天風呂:あり
  12. 開放度:☆☆☆☆
  13. 清潔度:☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆
  15. 異色度:☆☆☆☆
  16. 湯治度:☆☆☆☆
  17. 人気度:☆☆☆☆☆
  18. 景色 :☆☆☆☆
  19. 総合評価:☆☆☆☆