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千葉県

ちくらおんせん・ちくらかん

千倉温泉・千倉館

源頼朝の愛馬が傷を癒したと伝えられる歴史の湯に浸る
千倉館は、千葉県房総半島の先端付近、太平洋側の千倉にある温泉旅館です。国道410号線沿いにあり、鉄筋の建物なのですぐにわかります。南千倉海水浴場からも近いので、海水浴のシーズンには行楽の拠点としての利用も便利です。浴場はフロント正面の階段から降りた下にあり、ちょうどロビーの真下あたりに浴場入口があります。そんなに大きな旅館でもありませんが館内は落ち着いた雰囲気で、和風の粋な雰囲気があり高級感も感じます。脱衣所は縦に細長く簡易的な棚にカゴが並び、正面には浴場の入口がありました。脱衣所の壁には大きな木の板に温泉の由来が書かれていました。これによるとこの浴場は出陣風呂と言うようで、治承四年(1180)に源頼朝の愛馬が痛めた足を湧き出る泉で治癒したことから発見されたと言い伝えられているそうです。浴場に入ると石タイルの床で横に広がった内湯があります。地階なのでちょっと暗いような雰囲気がありましたが、奥の湯舟の先には大きな窓がありそこから外光が射し込んでいてそれなりに明るい雰囲気があります。手前側には洗い場があり、中ほどには木枠の小さな湯舟、そして一番奥に主浴槽がありました。また、大きな石燈篭も建っていて、レンガ調に組んだ壁や石垣状の壁、木の板の壁や石組みなど内装もバラエティでした。浴場の窓には簾がかかっていますが、その外側には川が流れています。川といっても河口付近の小さな川なので、淀んでいて薄汚れた汚らしい感じがありました。しかしながら、海辺の川らしく貝やカニ、魚などの姿も見えました。体を流したところでさっそく手前の小さい湯舟に片足を突っ込むと、これがなんと冷たい水です。水というほど冷たいわけでもないのですが、暖かくはない程度です。説明によると薬効を失わないように低温になっているのだそうです。いきなり冷たい方に入るのは辛いので、まずは主浴槽の暖かい湯舟から入ることにしました。湯舟は変形のユニークな形をしていて、その一角に底から円柱状の湯口があり、モコモコと湧き出るように注がれています。湯は無色透明で非常にさっぱりとした湯です。それほど熱い湯ではありませんが、しばらく浸かっていると体中が熱くなってきます。熱くなったところで水風呂に入ると、同じようにさっぱりとした湯ですが、とても気持ちいいです。温度の高い方と低い方を交互に入りながら入浴を楽しみました。
掲載: 2009/09/20
Data
  1. 所在地:千葉県南房総市千倉町南朝夷
  2. 入浴 :2008年9月
  3. 泉質 :含硫黄−ナトリウム−塩化物泉
  4. 泉温 :源泉17.7度
  5. 形態 :温泉旅館 男女別
  6. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  7. 露天風呂:なし(貸切制の露天あり)
  8. 開放度:☆☆☆
  9. 清潔度:☆☆☆☆
  10. 気軽度:☆
  11. 景色 :☆☆
  12. 総合評価:☆☆