栃木県
あらゆおんせん・やまのやどしもふじや
新湯温泉・やまの宿下藤屋
凍えた体もすっかりポカポカ
新湯温泉は塩原温泉郷のひとつですが、古町温泉や門前温泉などのある中心地からは少し離れた山の中にある温泉地です。湯治宿のような地味で落ち着いた雰囲気の宿が点在していますが、新湯温泉の中でも通り沿いで目立っている大きな旅館が「やまの宿下藤屋」です。高級和風旅館をイメージさせる玄関がとても印象的で、出迎えてくれる宿の人もとても優雅な感じがありました。浴場は館内の２階の浴場と、駐車場の裏手の方に露天風呂があります。館内の浴場は定期的に男女入れ替え制になっています。露天風呂は夜間の一部の時間は貸切予約制になるようです。２階の浴場にさっそく向かうと、館内では御香の香りが漂い、また静かなBGMも流れていて、とってもいいムードです。脱衣所は棚にカゴの並んだオーソドックスなタイプですが、小さなテーブルとイスが並んでいたり、洗面台には整髪料から綿棒、角質落としなども用意されているなど、細かなところまで設備が行き届いています。また、マッサージチェアなどもあり、浴後もまったりと過ごすことができそうです。浴場は内湯のみですが、重厚な感じの木造になっていて、とても品のいい情緒を感じます。床も木の板になっているので、濡れているとちょっと滑りやすいので注意しましょう。洗い場は壁側に並んでいますが、ボディソープやリンスインシャンプーも数種類、そして角質落としや洗顔ソープなども用意されていて、どれを使おうか迷ってしまうぐらいです。洗い場の数はそれほど多くはないので、ちょっと小ぢんまりとした印象も受けましたが、決して悪い印象はありません。そして湯舟は大きなガラス窓際に逆Ｌ字型のようにしてあります。端の湯口からトロトロと熱い湯が注がれ、掛け流しになっているようです。湯は真っ白に濁っていて、透明度は10センチほどでしょうか、かなり濃厚です。湯の表面にはキラキラと粉のようなものも浮遊しています。硫黄泉特有の軽い臭いも充満していて、まさしく天然の温泉に入っているなぁという印象です。湯はけっこう熱いので、湯舟の湯もそれなりに熱いです。湯の注ぎ口とは反対側の方が少しぬる目で入りやすいです。また、表面が熱くなっているので湯を拡散させるための湯掻き棒が用意されていました。湯はけっこうキシキシとするのかと思いきや、わりと滑らかでマイルドな印象です。しっとりとした感じで肌に滲みこんでいくような感覚もありました。気が付くと手のひらはふやけて凸凹しています。浴後もいつまでも硫黄泉の臭いが漂っていたので、そうとう滲みこんだことでしょう。また、浴後もいつまでも汗がひかないほど温まりのいい湯で、冬場のスキーシーズンなどは凍えた体を温めるのに最適でしょう。スキー場からもアクセスもいいので、ウインタースポーツの拠点として、また温泉巡りの拠点としても優雅に過ごせる宿だと感じました。
掲載: 2009/12/23
Data
- 所在地:栃木県那須塩原市湯本塩原
- 源泉名:共同噴気泉(なかの湯)
- 入浴 :２００９年３月
- 泉質 :単純酸性硫黄温泉
- 泉温 :源泉79.2度
- ＰＨ :２．６
- 蒸発残留物:440.1mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり(源泉ではない)
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 湯治度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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