北海道

もったかいがんおんせん

モッタ海岸温泉

美しい海岸線を眺めながらの入浴は格別
モッタ海岸温泉旅館は、北海道、道南の島牧村の海岸線沿い、国道229号線沿いにポツンとある温泉旅館です。海岸線を走る国道は、断崖や奇岩の続く景観の美しい道路で、ついつい海やその景色に目を奪われてしまうので、うっかりすると見過ごしてしまいそうなほどさりげなく建っています。道路脇に看板があり、坂道を上がると旅館と駐車場がありました。旅館は最近建て直しをしたのか、とても綺麗で新しいという印象を受けます。右側が旅館、左側は入浴用の玄関があり、それぞれ入口が別になっているようです。つまり旅館でありながらも立ち寄りでの入浴も気軽に行えるというありがたい施設なのです。宿の前までくると、硫化水素の香りがプンっと漂っています。どうやらここは硫黄泉のようですね。とても意外性を感じるロケーションです。日帰りの玄関を入ると、すぐ目の前に浴場の入口がありました。左側には小さな部屋があり、休憩室となっています。脱衣所は非常にシンプルで少し狭いものです。浴場に入ると、小さくて狭いながらもその光景に驚きます。それというのも、湯舟がポツンとあるのですが、その周囲が温泉の成分によりコーティングされているのです。湯は青白く濁っていて、表面にはキラキラと粉のようなものが沢山浮いていました。おそらく粉の正体はカルシウム分だと思うのですが、それが湯舟の周囲に芸術的な模様を描いているのですね。浴室は小規模なものの、外側は大きなガラス窓になっていて、外の景色がよく見えます。それがまた海岸を高台から眺めるような感じで非常に優雅な景色です。湯舟には一角に湯の注ぎ口があり、そこにはコップも用意されていました。飲泉も可能なようです。さっそく飲んでみると、薄いマロヤカな塩味と潮の風味を感じました。わりとゴクゴクと飲めてしまう味です。続いて露天風呂に向かいます。小さな浴場ながらも露天風呂もあるのは嬉しいですね。こちらは非常に開放的な湯舟です。ポツンと湯舟があるだけなのですが、その目の前には内湯からも眺められる海岸線が見えます。男湯は囲いも低く、非常に開放的なので、海からの潮風も心地よいです。立ち上がると外からも見えてしまいそうですが、それくらい大らかな雰囲気です。ちなみに内湯よりも露天の方が熱かったです。夏場だったこともあり、すぐに茹ってしまいました。温熱効果も高いようで、冬場ならきっといつまでもポカポカと気持ちいいことでしょう。浴後は休憩室にある扇風機の前からなかなか離れられなかったのは言うまでもないでしょう。
掲載: 2010/04/03
Data
  1. 所在地:北海道島牧郡島牧村栄浜
  2. 入浴 :2009年8月
  3. 泉質 :ナトリウム-塩化物泉(中性等張性高温泉)
  4. 泉温 :源泉53.1度
  5. 湧出量:毎分130リットル
  6. PH :6.9
  7. 蒸発残留物:9.407g/kg
  8. ラドン含有量:1.204マッヘ単位/kg
  9. 形態 :温泉旅館 男女別
  10. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  11. 露天風呂:あり
  12. 開放度:☆☆☆☆
  13. 清潔度:☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆☆
  15. 異色度:☆☆☆☆
  16. 景色 :☆☆☆☆
  17. 総合評価:☆☆☆☆