秋田県
ゆぜおんせん・ゆぜふれあいせんたー
湯瀬温泉・湯瀬ふれあいセンター
静かな山間の共同湯と大らかな露天風呂
湯瀬温泉は秋田県鹿角市、山間の米代川沿いに建ち並ぶ、緑豊かな温泉地です。山の中の静かな温泉地という雰囲気だけど、けっこう大きな旅館が建ち並んで温泉街を形成しています。その温泉街の一角にある公衆浴場が「湯瀬ふれあいセンター」です。公衆浴場というには、ちょっと大きな鉄筋の建物でそれっぽくはありませんが、料金はしっかりと共同湯並の低料金です。館内に入るとすぐに受付があり、入浴料金を払って奥へと進みますが、まずはここで「あれっ？」と感じます。そこは湯瀬温泉の歴史や伝説、資料などがパネルで表示されたりしていて、資料館になっているのです。温泉に入りに来たつもりが、間違って資料館に入ってしまったのかと思うほどです。ところが浴場はその２階にあり、奥の階段を登ったところにあります。２階は正面に女湯の入口があり、右奥に男湯の入口がありました。左奥にはソファとテレビのあるロビーがあります。脱衣所に入ると、予想外に小ぢんまりとしたところで驚きます。簡素な棚とプラスチックカゴがあるだけで、質素でシンプルな印象です。貴重品はロビー前にあるコイン返却式のロッカーにしまいましょう。そして浴場に入ると右側に洗い場が並び、その奥の角に大きめの湯舟がありました。浴室内はわりとタイル張りでとてもオーソドックスな造りです。ところがちょっと気になるのが入口脇にある素朴な木の湯舟です。古めかしい木造の湯舟がちょこんと置かれていて、この湯舟だけ何だか場違いな感じです。これは水風呂になっていて、小さいながらもサウナも用意されているのでした。非常に安い料金ながら設備はしっかりとしています。洗い場はシャワーとカランがありますが、石鹸類は用意されていません。石鹸やシャンプーは各自で用意しましょう。湯舟は扇形のような形をしていて、無色透明の湯がありました。微妙にツルッとする湯で、刺激の少ない柔らかな印象の湯でした。浴場は内湯で景色なども見えない造りになっているのですが、実は露天風呂もあります。露天風呂は浴場を一旦出て、ロビーの奥へと向かいます。ロビー脇にサンダルの用意された出入口があり、その外には外階段がありました。露天風呂はサンダルに履き替えて外階段を登った先にあるのです。露天はこの鉄筋の建物内にあるのではなく、その裏手に素朴な木造の小屋があるのでした。非常に狭くて簡素的な脱衣場があり、扉を開けるとそこはすぐに露天風呂です。手前側に小さなスペースがあり、体も一応洗えそうです。露天は低い塀で囲まれていて、奥側は壁もなく裏庭というか雑草の生えたちょっと広くなったスペースが見えるだけですが、なんか非常に大らかで開放的な雰囲気です。内湯とはまた随分と違った印象を受けます。こちらの湯は微妙に色がついている気もします。また湯舟に入ると、ツルツル度がぜんぜん違います。こちらはツルッツルッで非常に滑らかなのです。また湯の注ぎ口にはコップも用意されています。飲んでみると癖がほとんどなく、するっと飲める湯でした。湯を楽しむなからこの露天風呂の方が断然おすすめです。ちょっと狭いのが難点ですが、のんびりと湯を楽しむことができました。
掲載: 2010/05/15
Data
- 所在地:秋田県鹿角市八幡平字湯瀬湯端
- 源泉名:カラコの湯
- 入浴 :２００９年８月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 泉温 :源泉55.5度
- ＰＨ :９．０
- 蒸発残留物:607.2mg/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :心臓膜病、慢性関節リウマチ、慢性筋肉リウマチ、神経痛など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 鄙び度:☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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