高知県
あしずりおんせんきょう・ほてるあしずりえん
足摺温泉郷・ホテル足摺園
海と空と水平線、大満足の展望露天風呂
四国の南西端にある足摺岬は、落差80メートルという断崖が続き、亜熱帯植物に囲まれているなど、独特の雰囲気を醸し出す景勝地です。あしずり温泉郷は岬周辺の宿に配湯されていますが温泉の歴史は浅く、平成になってから開発されたという新興温泉地です。その温泉を引いているホテル足摺園は、足摺岬周辺でも最も古い歴史のある宿です。古い歴史があるといっても、和風木造とかいうのではなく鉄筋コンクリートの大きな建物です。いわゆる中規模程度の観光ホテルといったところです。部屋からは海を一望できるとあって、景色のいい宿としても有名です。浴場は男性浴場が２階、女性浴場が３階にあり、また、男女それぞれの露天風呂と貸切露天風呂が屋上の７階にあります。まずは２階の浴場へと向かいました。こちらは脱衣所には棚にカゴが並び、洗面台も広々として清潔的な印象です。内湯への出入口と露天風呂への出入口が別々にありますが、露天風呂は木の板の蓋が被せられていて使用できません。７階に露天風呂を作ったので、こちらの浴場は利用しなくなったようです。古くもなく綺麗な感じだったのでもったいないですね。内湯はタイル張りのオーソドックスなスタイルで、けっこう小ぢんまりとしたものでした。横に細長い浴室なのですが、内側はコの字型に洗い場があり、外側に大きめの湯舟がありました。湯舟へはジャバジャバと無色透明の湯が注がれていますが、溢れ出る気配はまったくないので循環されているようです。脱衣所にある温泉分析表によると微硫化水素臭とありましたが、ほとんどその気配は感じられません。サッパリとした癖のない湯で、ほとんどインパクトのない湯でした。単純弱放射能冷鉱泉ということで、目には見えない効果があることでしょう。続いて７階の露天風呂へと向かいます。エレベータは６階までしかなかったので、そこからちょっと階段をあがって上へと向かいます。マッサージチェアなどの並んだ休憩エリアがあり、その脇の扉を開けると外へと出られます。そこには黒い板で作られた温泉小屋があり、左側が女湯、右側が男湯、そしてその一番端に貸切風呂と続いていました。中に入ると簡素な棚があり、その脇はすぐ湯舟があります。また、洗い場のような設備もないので、ここでは単純に湯に浸かりながら景色を楽しむという利用方法のようです。露天は床も木の板になっていて、サンデッキのような雰囲気です。また、海側は簡単な手すりがあるだけで、その先には青々とした海が広がっています。とても高い位置にあるので海を見下ろし、空を仰ぐといった感じでしょうか。開放感がたっぷりで眺めもパノラマ景色そのものです。海からの潮風もまた心地よく、これには大満足です。夜間にも利用しましたが、照明がほとんどないので真っ暗です。その分、満点の星空と海に浮かぶ船の明かりだけが見え、非常に幻想的な雰囲気を楽しめました。ロケーションを存分に楽しめる温泉宿という印象を受けました。
掲載: 2010/10/30
Data
- 所在地:高知県土佐清水市足摺岬
- 入浴 :２００９年１２月
- 泉質 :単純弱放射能冷鉱泉
- 泉温 :源泉23.1度
- 湧出量:毎分400リットル
- ＰＨ :８．０
- 蒸発残留物:0.13g/kg
- ラドン含有量:59.37x10-10キュリー/kg
- 形態 :観光ホテル 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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