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長野県

ほたるおんせん・ちょうじゅのゆ

ほたる温泉・長寿乃湯

質素で簡易的な浴場ながらも無料開放が嬉しい
湯田中・渋温泉から群馬県の万座・草津へと抜ける国道292号線は、日本最高所を走る国道として有名です。また、高山植物や湿原、湖沼を巡るトレッキングなど夏は登山のメッカとして、そして冬はスノー・リゾートとして人気の高いところです。周辺には古くから知られる温泉もあれば、新しく掘り当てた新興温泉など、多くの温泉地がある温泉パラダイスとしても知られています。ほたる温泉は平成3年(1991)に開発された新しい温泉です。少し離れた噴泉地から引湯されているようです。大型のホテルが建ち並ぶ一角に木造小屋の温泉施設「長寿乃湯」があります。ホテルの陰にひっそりと隠れるようにして建つ地味な浴場ですが、何と無料で開放しているという、とても太っ腹な温泉施設なのです。8月の終わり、まだまだ猛暑の続く暑い日に、避暑を兼ねて訪れてみました。8月末だというのに酷暑が続く異常気象で、下界に比べれば涼しいものの、直射日光は突き刺すような強いものです。でも日陰に入れば清々しい風が吹きぬけ、さすが高原という空気が漂っていました。さっそく汗を流そうと浴場を探しますが、一見しただけではどこに浴場があるのかわかりません。ホテルの裏側ということで探してみると、志賀プリンスホテルの裏側に佇むように木造小屋がありました。あまりに地味だったので注意していないと気が付かないほどです。物置小屋かと思ってしまうような小ぢんまりとした建物です。一応、横には「長寿乃湯」と書かれた看板もあるので、気が付けばすぐにわかります。小屋は手前側が男湯で奥が女湯にわかれています。無料で利用することができますが、修繕費などに寸志のお願いがあり料金箱が用意されていました。小銭を用意しておくといいでしょう。扉を開けるとそこにはすぐに湯舟がありました。一応、手前側には脱衣棚がありますが、どこまでが脱衣場でどこから浴場なのかの区別は曖昧です。簡素で小ぢんまりとした浴場ですが、湯舟はそこそこ大きなものでした。ポリ浴槽ですが家庭用サイズよりもずっと大きなゆったりとしたタイプのものです。野天風呂ってとですが、壁も天井も床もあるので、外を見ることはできません。天井は間隔を置いて板が張ってあるので、陽の光は射し込むし、外気も通り抜けるので、爽やかでワイルドな雰囲気がありました。今回は他に誰も利用する人がいなかったので貸切状態でしたが、数人が同時に利用するとちょっと狭いかもしれません。定期的に清掃されているのでしょう、多少の自然ゴミはあるものの、人が持ち込んだようなゴミは落ちていません。湯舟には多少のゴミがあるので、2〜3日は掃除されていないのかな?湯は無色透明でツルッとたサッパリ感があります。熱い湯が注がれ蛇口から水もチョロチョロと注がれています。注がれている湯がとても熱いので加水してちょうどいい温度です。硫黄臭はあまり無かったのですが、源泉は硫黄を含むようです。臭いを嫌う方が多いとの理由で、途中で除去していますと書かれていました。せっかくの温泉がもったいないですね。それにしてものんびりとしていて、ただただ湯が零れ落ちるだけで、この素朴な雰囲気がとても和みます。シンプルながらも贅沢な温泉を楽しめる素敵な温泉施設でした。
掲載: 2011/05/01
Data
  1. 所在地:長野県下高井郡山ノ内町平穏
  2. 源泉名:熊の湯平床の湯
  3. 入浴 :2010年8月
  4. 泉質 :単純温泉
  5. 泉温 :源泉43.5度
  6. PH :7.3
  7. 蒸発残留物:183mg/kg
  8. 形態 :簡易浴場 男女別
  9. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  10. 露天風呂:なし
  11. 脱衣所:あり
  12. 開放度:☆☆
  13. 清潔度:☆
  14. 気軽度:☆☆
  15. 穴場度:☆☆☆
  16. 野趣度:☆☆☆
  17. 秘湯度:☆☆☆
  18. 異色度:☆☆☆☆
  19. 景色 :☆☆
  20. 総合評価:☆☆☆☆