神奈川県

ゆがわらおんせん・ぺんしょんしおさい

湯河原温泉・ペンションSHIOSAI

• 
• 
• 
• 
• 
• 
• 
• 

真鶴半島は神奈川県の西南部、相模湾に突き出た小さな半島です。およそ15万年前に火山活動によってつくられた考えられているそうで、岩場の続く海岸線と崖に囲まれています。風光明媚なところだけど、この辺りって平地がとても少なく、住んでいる人は大変だろうなと思ってしまいます。観光客にとっては起伏に富んだ景色が見られて、非日常的な風景がとても面白いのですが、実際に住むとなると大変かもしれません。そんな半島の中ほどに小さなペンションがありました。地図で見るとなんてことは無いのですが、細く勾配のある坂道を進んだ先にありました。久々にペンションらしいペンションに宿泊することになったので、何となく楽しみです。しかもここは天然温泉の浴場もあるということで、そこも要チェックです。見た目にも小ぢんまりとはしながらも、軽いポップな雰囲気が、妙に昭和っぽくて何だか懐かしくさえ感じました。さっそくチェックインすると、愛想のいいおじさんが館内を丁寧に説明してくれました。温泉浴場は１階の奥にあり、手前側が大理石の浴場、奥にあるのは景色が楽しめる露天風呂とのことです。夕方と朝は、男湯と女湯にわかれ、夜間はそれぞれ貸切制になるとのこと。貸切時間帯はドアに掛けてある札を「入浴中」に切り替えて、30分ぐらいを目処に利用できるとのことでした。説明を受けて部屋に案内されると、窓からは海が眺められる小ぢんまりとした洋室でした。余計なものがないけど、シンプルで居心地のいい感じです。荷物を置いたところでさっそく浴場をチェックします。まずは露天風呂に行ってみます。露天のドアを開けると、建物を回りこむように通路があって、その先に簡易的な囲いのある屋根付きの脱衣場がありました。2〜3名ぐらいでいっぱいってぐらいの広さです。そこから外へと出ると岩風呂になった露天風呂がありました。手前側には2基の洗い場があり、すぐに湯舟です。洗い場のスペースはとても狭いので、シャワーのしぶきが湯舟に入らないように注意しながら利用します。湯舟もそんなに広くはありませんが、雰囲気は悪くありません。ほんの少し山吹色っぽく見えなくもない透明の湯で、加温しながら循環されているのでしょうか、溢れ出るような感じではありません。湯舟の脇と上には目隠し用の屋根や壁はありますが、立ち上がるとそこから崖を覗き込むように海と半島の景色が広がっています。真後ろは客室なので、部屋からの眺めと同じような開放的な景色でした。真下にはテニスコートがあり、身を乗り出すと、周囲の民家からも丸見えじゃないかと思うような開放的な露天でした。ペンションでこういう温泉浴場は嬉しいですね。続いて翌朝には大理石風呂を利用しました。こちらは内湯のみです。脱衣所は露天よりもちょいと狭い感じです。しかし内湯はそこそこゆったりとしていて、湯舟は横に細長いものでした。露天風呂側に窓があるので、窓も開けられず景色も見えませんが、外の明かりは射し込むので、明るい印象です。こちらも露天と同じように微妙に色づいた湯が入っていました。湯は塩分を多く含んでいるようで、それなりにしょっぱさを感じます。また、そのわりにはさっぱりとしていて軽い印象の湯です。ただ、それでもずっしりと気だるさを感じるほど体がよく温まりました。すごく満足できる温泉でした。ちなみにここは洋風のペンションですが、地の物を利用した料理も自慢とのこと。お刺身なども美味しくて、とてもこだわりを感じました。合宿などで学生の利用も多いでしょうが、ファミリーやカップルでの利用など、幅広い層に支持されそうな宿でした。

掲載: 2019/04/14

Data

1. 所在地:神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴
2. 源泉名:湯河原温泉
3. 入浴　:２０１８年５月
4. 泉質 :ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
5. 泉温　:源泉59.6度
6. ＰＨ　:８．５
7. 蒸発残留物:1.610g/kg
8. 形態　:ペンション　男女別・貸切
9. 効能　:切り傷、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
10. 露天風呂:あり
11. 開放度:☆☆☆
12. 清潔度:☆☆☆
13. 気軽度:☆
14. 景色　:☆☆☆☆
15. 総合評価:☆☆☆