北海道

ぬかびらおんせん・がんそゆもとかん

糠平温泉・元祖湯元館

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十勝帯広空港から車で1時間半ほど、上士幌の街からでも30分ほどの山の中に糠平温泉があります。自然に囲まれた静かな場所に、いくつもの温泉宿が立ち並び、活気ある温泉地を形成しています。ここは大正時代に温泉が発見され、鉄道の普及もあって大きく発展したそうです。その後、鉄道は廃線となり、今では静けさの漂う温泉地ですが、源泉かけ流しを謳う、本物志向の温泉地として人気があるそうです。温泉街の奥側の国道沿いにある湯元館は日帰り入浴も受け付けてくれるというので、訪れてみることにしました。実は前々からずっと気になっていた存在で、「入浴のお客様歓迎」とは書かれているものの、ちょっと入りづらい雰囲気があって、今回初めての利用です。この時も玄関は暗いカーテンで閉じられているので、入りづらかったのですが「営業中」という札が掲げられていたので入浴できるようです。入っていくととても丁寧に受付をしてくれ、さらに丁寧に説明と案内までしてくれました。しっかりと教育されていて、対応が気持ちよかったです。浴場は館内を奥へと進み階段を降りていった先にありました。手前の「空翠の湯」が男湯、奥の「神韻の湯」が女湯になっていましたが、定期的に入れ替わるそうです。脱衣場はわりと小ぢんまりとしていて、棚にカゴ、そして鍵付きのスチールロッカーがありました。複数人が着替えると窮屈に感じるくらいの規模です。館内はとても雰囲気がよく、この脱衣場も小規模ながらも清潔的で機能的です。さっそく浴場へと向かいますが、脱衣所には内湯への扉と露天風呂への扉の２つがありました。内湯と露天風呂は直接は繋がっていないようです。まずは内湯に入ります。扉を開けるとすぐ正面に小規模の湯舟があります。洗い場は回りこんだ奥にあります。内湯はそれだけなのですが、雰囲気はとてもいいです。まず湯舟と床、壁が石造りでゴツゴツとした感じと、ライトアップされた感じが古代遺跡のようにロマンを感じさせてくれる佇まいなのです。とてもセンスのいいデザインです。洗い場はクリアなアクリルの板で仕切られ、こちらもモダンなスタイルです。小さな浴室でもセンスがいいと印象がまるで違いますね。湯舟の湯は無色透明のとても綺麗に透き通っています。よく見てみるとフワフワと繊維状の湯の華がいっぱい舞っていました。浸かるとツルツルっと滑らかに肌が滑る、とても感触のいい柔らかな湯です。こうなると露天風呂も気になります。一旦脱衣場に戻ってから露天へと出てみます。するとまずは屋根付きの桧風呂。そしてその奥には開放的で大きな岩風呂がありました。これはまたどちらも雰囲気がいいです。桧風呂はトロトロと源泉が注がれていて、正面の森を眺めるようにあります。湯舟は横幅が2メートルほどで、湯舟に体を沈めるとザザーッとお湯があふれ出します。溢れ出た湯はそのまま谷間の川へと流れていっていました。源泉掛け流しだからできることですね。露天は源泉掛け流しとあるので、注がれる湯を味見してみました。ほぼ無味無臭。ほんの少しミネラルっぽい風味を感じる程度です。岩風呂はゆったりと大きなものです。屋根もないのでとにかく開放的です。森の静かな景色を味わいながら、ボーッとしてしまいます。温度もちょうどよく、なんとも快適でとても過ごしやすいです。やはりこの宿は日帰りではなく宿泊でのんびりとするのが良さそうです。スタッフのとても丁寧な態度にも感心させれる、居心地のいい宿でした。

掲載: 2019/11/24

Data

1. 所在地:北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
2. 源泉名:ぬかびら温泉郷温泉(湯元館)
3. 入浴　:２０１９年６月
4. 泉質 :ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)
5. 泉温　:源泉59.0度
6. ＰＨ　:７．１
7. 蒸発残留物:0.859g/kg
8. 形態　:温泉宿　男女別
9. 効能　:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
10. 露天風呂:あり
11. 開放度:☆☆☆☆
12. 清潔度:☆☆☆
13. 気軽度:☆☆☆
14. 野趣度:☆☆☆
15. 秘湯度:☆☆☆
16. 景色　:☆☆☆
17. 総合評価:☆☆☆☆