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岡山県

ゆばらおんせん・おんせんじやくしどうくすりゆ

湯原温泉・温泉寺薬師堂薬湯

温泉の神様に挨拶をしよう
岡山県にある湯原温泉は「湯郷温泉」「奥津温泉」とともに美作三湯と呼ばれていて、古くから賑わう大きな温泉地です。山間を流れる旭川の河原からは豊富な湯が湧き出ていて、有史以前から活用されてきたといわれているそうです。そんな温泉街の一番奥には巨大なダムがあり、そこには野趣あふれる開放的な露天風呂「砂湯」があることでも有名です。その砂湯に向かう途中、山の崖下に温泉寺薬師堂という小さな祠があります。小さいといっても規模が小さなだけで、すごく立派な祠です。唐破風の屋根に提灯が下がり、入り口には石灯篭があります。この本堂の開基は400年ほどの歴史があるそうで、その中には面白いエピソードがあります。明治26年(1893)に大きな水害が起こり、その際に本堂が流れてしまったとのこと。その後、80キロ離れた下流で釣り人が本尊を発見、「湯原に帰りたい」と夢で告げられここに戻ってきたとのこと。それにより「健康かえる」「銭かえる」のお薬師様として信仰されているのだそう。そんなわけでこの薬師堂の前には「薬湯」として小さな飲泉があります。滾々と湧き出る湯壺には柄杓が用意されていて、誰でも自由に利用できます。わりと熱めの湯ですが、飲むにはちょうどいいぐらいの温度です。無色透明の湯ですが、なんとも滑らかでマイルドな印象がありました。この湯で珈琲を沸かすと美味しいなんて話も聞きます。湯原温泉に来たならば、まずは温泉の神様に挨拶をして、じっくりと温泉を堪能したいものです。
掲載: 2020/02/29
Data
  1. 所在地:岡山県真庭市湯原温泉
  2. 入浴 :2019年8月
  3. 形態 :飲泉場
  4. 清潔度:☆☆
  5. 気軽度:☆☆☆☆☆
  6. 総合評価:☆☆☆