島根県
ひろせおんせん・とださんそう
広瀬温泉・富田山荘
難攻不落の月山富田城を眺めながら入浴できる
島根県の東部、安来市にある月山富田城は、かつて難攻不落といわれた山陰の首城です。行ってみればわかるのですが、自然の山の地形を活かした城で、急な斜面の上に本丸があります。さすがにここを攻めるのは難しいでしょう。結局、一度も落城したことがないのだそうです。今では城壁だけが残った城址となっています。そしてその月山富田城跡のすぐ隣の山の上には富田山荘という温泉宿泊施設があります。こちらは建物がお城のようになっていて、遠くから見たらこちらが月山富田城なのかと間違えてしまいそうな風貌です。この施設は日帰り入浴も受け付けてくれているとのことで、立ち寄ってみることにしました。玄関を入り右に行くと入浴の受付がありました。浴場はさらに廊下を奥へと行った先にあります。温泉浴場は男女の浴場の他、家族風呂もあるようです。また、廊下の突き当りにはレストランも営業していました。脱衣場は鍵付きのスチールロッカーが並びます。やや年季が入ってきているような気もしますが、それほど気にならないくらい清潔的な印象です。浴室に入るとまずは洗い場があます。そこからは湯舟は見えなく、壁の先に湯舟がありました。湯舟は小さいけれどもけっこう風情のあるものです。また、うすくウグイス色というか緑色っぽく濁っていて、湯舟の縁や周辺は赤茶色に色づいています。なんとも個性的な湯のようです。浸かると、意外とあっさりとした湯で、もっと重たい印象の湯かと思っていたのですが、わりと軽めの湯です。湯舟は窓側にあるものの、その窓からは景色がみえません。その窓にはここから出入しないように書かれていて、洗い場側の扉から出るようになっていました。外へと出るとそこは砂利の敷かれたエリアがあります。そしてその先に大きな岩風呂がありました。けっこう大きな湯舟で、その先は崖になっています。崖なのでとても見晴らしがよく眼下に広瀬の街並みを眺めながら入浴ができます。それにしてもすごい開放感です。まるで本当にお殿様にでもなった気分で、街を眺めることができました。また、露天からは富田城跡もみることができます。すぐ隣にある山は形からして人工的なので、すぐに城跡であることがわかります。いにしえのロマンに酔いしれながら、景色を堪能することができました。ちなみに露天の湯は内湯と同じような浴感ながらも、温度がとても低いです。夏場だったのでちょうどいいのですが、本当に眠くなるくらいぬるくて、また吹きぬける風が気持ちが良かったです。広瀬周辺を観光するついでに立ち寄りたい温泉です。
掲載: 2020/04/05
Data
- 所在地:島根県安来市広瀬町富田
- 入浴 :２０１９年８月
- 泉質 :ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉43.0度
- 形態 :温泉宿泊施設 男女別
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復などなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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