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三重県

ゆのやまおんせん・ほてるゆのもと

湯の山温泉・ホテル湯の本

山から見下ろす絶景露天風呂
三重県にある湯ノ山温泉は、養老2年(718年)に発見されたと伝えられている古い温泉地です。傷を負った鹿が温泉に浸かっているのを木こりが発見したとの言い伝えもあるそうです。とても古い温泉地ですが、幾度も源泉枯渇など栄枯盛哀を繰り返してきたそうで、 信長の三岳寺が焼き討ちにあったあと、元禄に再建、明治時代にも一時期衰退しつつも復活し、今ではいくつもの温泉宿が建ち並ぶ奥座敷として人気の温泉地です。温泉地の中ほどに御在所ロープウェイがあり、そのロープウェイ乗り場のすぐ正面に建つ「ホテル湯の本」にやってきました。湯の本温泉に来るのは初めてなので、どこの温泉に入ろうかと迷っていたのですが、高台の上にあるので景色がいいかなと思い、チョイスしてみました。今回は宿泊ではなく立ち寄りでの入浴です。紅葉の季節などはものすごく混雑するらしい名所にあるのですが、年末の寒い時期だったのでとても閑散とした雰囲気です。ホテルはわりと小ぢんまりとした建物ですが、エントランス前に日帰り入浴の看板も出ていたので、積極的に入浴を受け付けてくれているようです。館内に入るとフロントではとても親切、丁寧に対応してくれ、すごく雰囲気がいいです。浴場は2階に大浴場、そして5階に露天風呂があるとのことです。まずは2階の大浴場に向かいます。ちょうど昼時だったのですが、けっこう昼食利用の客も多いようで、それなりに活気を感じます。浴場はちょっとした休憩スペースの奥にありました。脱衣所には簡易的な棚とカゴだけなので、貴重品は廊下にある専用ロッカーを利用するようです。浴場は思っていたよりもずっと小ぢんまりとしたものでしたが、湯舟は大きくゆったりとしています。壁側には洗い場がズラッと並び、湯舟がひとつだけなのでとてもシンプルですが、その分だけゆったりとした雰囲気はありました。お湯は放射能泉ということで、無色透明のあまり特色の実感しずらい湯のようです。そんなに熱くもないのですが、冬場だからか浴室はそれなりに蒸していて、放射能泉の呼吸によるホルミシス効果もあるように感じました。シンプルな浴室ながらもさすがにホテルだけあって洗い場にはボディソープやシャンプーの他、洗顔用の石鹸や角質クレンジングなども用意されていて、とても充実した印象がありました。湯舟に浸かりながら外を見ると、正面にはロープウェイ乗り場とその駐車場、そして山に登るロープウェイが見えます。半分は曇りガラスになっていて、結露もしているので外からはそんなには見えないのではないかと思いますが、けっこう大らかな景色です。続いて露天風呂に向かいます。エレベータで移動するので一度着替えてからの移動です。こちらは廊下を出た先のさらに高台に湯小屋がありました。宿泊の建物とは別棟になっているようです。こちらは洗い場はなく浸かるだけの施設とのことで、脱衣所を出るとすぐに露天風呂となっていました。露天は岩風呂でこちらも小ぢんまりとはした雰囲気ながらもそこから見える景色はなかなかのものです。まず真下には新しくできた「湯の山かもしか大橋」が見え、そして正面には山から見下ろす谷間の景色、そしてその先には街も見えます。なるほどこれは開放感溢れるいい眺めです。遠くの街が見えるということは、夜になると夜景もいい具合に見えるのではないでしょうか。けっこうロマンチックな景色になるんじゃないかと思います。それにしても静かです。ロープウェイとは反対側にあるので景色も雄大で、たまに鳥の囀りが聞こえるくらいです。あまりにも静かで、お湯も少しぬる目だったこともあり、とてもまったりと過ごすことができました。宿泊して観光の拠点はもちろんのこと、ロープウェイで山を楽しんだ後に立ち寄りで温泉を楽しむにもちょうどいい場所にある温泉施設だと思いました。
掲載: 2020/05/04
Data
  1. 所在地:三重県三重郡菰野町菰野
  2. 源泉名:湯ノ山温泉宏説湯
  3. 入浴 :2019年12月
  4. 泉質 :単純弱放射能温泉
  5. 泉温 :源泉25.3度
  6. 湧出量:毎分50リットル
  7. PH :8.7
  8. 蒸発残留物:0.15g/kg
  9. 形態 :温泉旅館 男女別
  10. 効能 :高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊推炎など
  11. 露天風呂:あり
  12. 開放度:☆☆☆☆
  13. 清潔度:☆☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆
  15. 優雅度:☆☆☆
  16. 景色 :☆☆☆☆
  17. 総合評価:☆☆☆☆