三重県
ゆのやまおんせん・きぼうそう
湯の山温泉・希望荘
遠くに伊勢湾を眺められる絶景露天風呂
三重県にある湯ノ山温泉は、養老2年（718年）に発見されたと伝えられている古い温泉地です。傷を負った鹿が温泉に浸かっているのを木こりが発見したとの言い伝えもあるそうです。とても古い温泉地ですが、幾度も源泉枯渇など栄枯盛哀を繰り返してきたそうで、 信長の三岳寺が焼き討ちにあったあと、元禄に再建、明治時代にも一時期衰退しつつも復活し、今ではいくつもの温泉宿が建ち並ぶ奥座敷として人気の温泉地です。今回は夏休みを利用した旅行の道中で通りかかったのですが、国道沿いに日帰り入浴や食事などの幟が沢山並んでいたので、どんなものかと立ち寄ってみることにしました。途中の看板には入浴料の案内があり、あまり高くありません。駐車場にクルマを停めるとけっこう小ぢんまりとした建物が目に見えます。駐車場はそれなりに広いのにわりと小規模のように感じますが、雰囲気はちょっと高級そうです。館内に入ってフロントで入浴を請うと、浴場はケーブルカーで降りて４階にありますので、そこで受付をしてくださいとのこと。ん？平屋建てに見えたけど、４階って何だ？ケーブルカーってどういうこと？言われるがままに正面の扉を出ると、そこはケーブルカー乗り場になっていて、そこから斜面を降りた先に別の建物があるのでした。ケーブルカーは２機あり手動で呼び出して操作するタイプでした。ちょっとワクワクしてきます。乗り込んでボタンを押して操作すると動き始め、案内のアナウンスが流れ始めました。館内の利用案内などが流れるのですが、とてもありがたいです。下の建物に着くとそこの４階に向かいます。するとすぐに受付がありました。この浴場は宿泊者以外も気軽に利用できるようになっていて、入浴券を自動券売機で購入して利用します。脱衣所はとても広く、中央には宿泊者用の棚とカゴ、脇には日帰り利用者用のスチールロッカーが用意されていました。洗面台はけっこう大きくてゆったりとした感じです。通路をまわり込むように進むと内湯の入口です。中に入ると洗い場が壁側に並び、奥にはスチームサウナ、そして窓側に大きな湯舟があります。床は天然石のタイルとなっていて高級感もあり、歩き心地もいい感じです。湯舟の湯は無色透明のサラッとした湯です。あまり癖はないものの、サラッと軽い感触がありました。温泉は２つの源泉を混ぜているのでしょうか、脱衣所には２つの温泉分析表が掲げられていました。湯舟に浸かると目の前の大きなガラス窓からの景色がとても気になります。真冬の寒い時期だったので浴室内は湯気で蒸していて、ガラス窓も結露していてあまりよく見えませんが、とても明るく開放的な景色が広がっているようです。山の斜面に位置することもあり、遠くの平野部を見下ろすように景色が広がっているようでした。内湯で温まったところで外側の露天風呂へと出て見ます。内湯は少し高い位置に湯舟があったのですが、露天は逆に低い位置に湯舟があります。そのおかげで、内湯からも露天に遮られることなく景色が眺められ、露天も開放的になっているのでした。露天は岩風呂になっていて、内湯と同じくらい大きなものです。そして露天は内湯と同じ景色ながらもガラスも壁もないので、眺望がとても開けています。正面には遠くに高速道路が見え、さらに奥には伊勢湾が見えます。ちょっと天候はよくなかったのですが、それでもなかなかの景色です。晴れて澄み切った日にはさらに抜群の眺望となることでしょう。また、夜景なども期待できそうです。ちょっとどんなものかと立ち寄った湯でしたが、アトラクション的な要素も楽しめ、眺望もよくて非常に大満足の湯でした。館内の雰囲気もとてもよく、また宿泊者は別の入浴施設も利用できるので、じっくりと満喫するなら絶対宿泊利用でしょう。
掲載: 2020/05/04
Data
- 所在地:三重県三重郡菰野町湯の山
- 源泉名:(1)希望荘源泉、(2)希望荘第二源泉
- 入浴 :２０１９年１２月
- 泉質 :(1)含弱放射能-ナトリウム-炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
(2)単純弱放射能冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉) - 泉温 :(1)源泉26.4度、(2)源泉15.9度
- 成分総計:(1)1.95g/kg、(2)0.30g/kg
- 形態 :温泉宿泊施設 男女別
- 効能 :高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊推炎など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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