大分県
かんなわおんせん・あしむし(かんなわむしゆ)
鉄輪温泉・足蒸し(鉄輪むし湯)
足だけ入る鉄輪温泉名物の蒸し湯
別府温泉の中でも特に観光客に人気があるのが鉄輪温泉です。街中いたるところから噴煙が上がり、街全体が湯けむりに包まれていて、神秘的であり、情緒的であり、とても風情の感じられる温泉街です。そしてまた、様々な種類の地獄めぐりがあることでも知られていて、観光客でいつも賑わう活気ある温泉地です。その温泉地の中心地に一風変わった温泉施設があります。それが「むし湯」です。現代でいうところのサウナなのですが、ここの「むし湯」は歴史ある伝統的なサウナなのです。この「むし湯」は建治２年(1276)、一遍上人によって開かれたという伝説があり、蒸気で満たされた石室に薬草が敷かれ、その上に寝そべって利用するという、いわゆるスチームサウナです。発汗作用によりデトックス効果が期待できるという、先人の知恵が詰まった入浴方法なんですね。その「むし湯」のすぐ目の前にあるのが無料開放されている「足蒸し」です。足湯の蒸し湯バージョンですね。これがまた風変りだけど、すごく本格的です。座面は４つしかないので、同時に４名しか利用することができませんが、しっかりとした瓦屋根のある風情と風格のある施設です。その施設内には木製の椅子とその前に木製の蒸し釜があります。利用する際には、まず膝まで素足になり、蒸し釜の蓋を開けて足を入れ、木枠を膝の上に被せてタオルで隙間をふさいで、あとはじっくりとあたたまるだけです。蒸し窯の中はちょうどいい温度の蒸気で満たされていて、すごく気持ちがいいです。真冬の寒い日だったこともあり、足元がポカポカ、ジワーッと暖かいのは、本当に気持ちがいいです。温度としてはどのくらいあるのですかね、お湯に入るのとは違うので感覚がよくわかりませんが、少し熱めの湯に浸かっているような感じです。膝から下だけが蒸気で蒸されているのですが、全身がポカポカとあたたかくなるくらいとても温まります。むしろ外気の冷たい空気がとても気持ちいいと思えるくらい、すごくバランスのとれた気持ちいい足蒸しでした。設備が木製ということもあってか、その木材が蒸されていることもあるのでしょう、木の香りがプンプンと漂い、これもまた心を落ち着かせてくれ、居心地がとてもよかったです。利用時間としては10分から15分ほどがいいとのことです。真冬でこれだけ温まるのだから、その他の季節ではどうなんでしょう。おそらく数分も利用すれば汗だくでしょう。夏場はさすがにこれを利用するのはキツイんじゃないですかね。そう思えるほど、気持ちよくとても満喫できました。無料で楽しめるので、温泉街を散策ついでに是非とも立ち寄りたい施設です。
掲載: 2023/04/15
Data
- 所在地:大分県別府市井田
- 源泉名:鉄輪むし湯(足蒸し)
- 入浴 :２０２２年１２月
- 泉質 :単純温泉(中性低張性高温泉)
- 泉温 :源泉99.5度
- 掘削深度:197メートル
- ＰＨ :７．０
- ラドン含有量:2.0×10-10Ci/kg未満(7.4Bq/kg未満)
- 密度 :0.9982g
- 蒸発残留物:0.005g/kg
- 形態 :足蒸し風呂 男女混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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