大分県
しらにおんせん・ふれあいのゆ
白丹温泉・ふれあいの湯
地元の人に愛される憩いの湯
大分県の久住から熊本県方面へと向かって車を走らせていると、その道路脇に小さな看板で「白丹温泉」と書かれたものを見つけました。最初のうちはそんなに気にしていなかったのですが、何度かそれを目にすると、どうも気になってきます。時間にも余裕があったので、どんなところなのか場所だけでも把握しておこうと、看板の指し示す方へと向かってみることにしました。すぐ近くにあるのかと思ったら、しばらく進んだところでようやく施設に辿り着きました。そこは小さな集落の中にある公共の温泉施設でした。公民館のような垢抜けない地味さを感じる建物ですが、けっして小さなものではなくがっちりと立派な建物です。こんなところに温泉施設があることを知らなかったので、ちょっと驚きました。今回は月曜日の昼過ぎ、駐車場にはクルマはありませんでしたが、どうやら営業している様子です。とてもさりげなく佇む施設ですが、何だか妙に気になります。どうせ時間もあることだしと、入ってみることにしました。館内に入るとすぐに自動券売機があります。入浴券を購入すると、受付の方が出てきて対応してくれました。入口で履物を脱いで館内へとあがりますが、正面右手に男湯、左手に女湯、右手前には休憩室がありました。脱衣場に入るとスチールロッカーと、一部に棚がある、とてもシンプルなものです。やはり他に利用者はいないようです。浴場の規模としては中規模程度でしょうか、けっして狭くもなく、広すぎずって印象です。浴室はこちらも広々としていて、右側に洗い場、左側に湯舟があります。正面はガラス張りになっていて、とても明るい印象がありました。洗い場はスペースのわりに洗い場の数は少な目で、とてもゆったりとした印象があります。料金はとても安いのにボディソープなども揃っていて、なんとも太っ腹な印象です。さっそく湯舟に浸かると、温度もちょうどよく、そしてすごくマイルドな浴感です。肌の表面がツルツルスぺスぺととても滑らかで、気持ちのいい浴感です。湯は無色透明の見た目には大人しい印象の湯ですが、本当に優しさを感じる滑らかな湯なのです。これは個人的にとても好みの浴感なので、嬉しくなってテンションも上がってきました。湯舟は湯舟の縁の部分だけが木造のコンクリート製の湯舟で、ゆったりとしています。男女を仕切る壁は、地層のようなデザインで、これもまたとても風情を醸し出しているように感じます。しばらく湯に浸かっていると、汗が心地よく噴き出してきて、何とも至福の時間です。誰も利用していないのがもったいなく感じるくらい、優雅な浴場です。ふとガラスの外に目をやると、庭の隅に湯舟らしきものが見えました。露天風呂があるのかと思いましたが、湯は入っていない様子です。外へのガラス戸を開けると、サンダルが用意されていたので、涼むために外に出ることもできるようです。湯舟の近くまで行ってみましたが、かつては使われていたのかもしれませんが、今では利用されずに残っている湯舟がありました。利用者が少ないので廃止してしまったのでしょうか、とても残念です。また、内湯に戻って湯舟でまったりと過ごします。温度がほんと適温なので、すごく気持ちがいいです。それにしても誰も来ないので、出るのがもったいなく感じてきました。しかしそろそろ上がろうと脱衣場に出ると、１名の客が入ってきました。何だか妙に穴場っぽくて、それでいて温泉もすごく好みで、とても気に入ってしまいました。きっとここへ来たのも、何かの導きなのかもしれないと思うほど、個人的に相性のいい湯に出会えました。
掲載: 2024/03/03
Data
- 所在地:大分県竹田市久住町白丹
- 源泉名:白丹温泉ふれあいの湯
- 入浴 :２０２３年１０月
- 泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし(残骸あり)
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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